
11月の中間選挙を前に、米上院の共和党内で危機感が広がっている。当初は楽観ムードも漂っていたが、中東情勢の緊迫化に伴う原油高に加え、ドナルド・トランプ米大統領が主導する選挙制度改革法案を巡る党内対立も重なり、選挙情勢は急速に厳しさを増している。
米政治専門メディアのポリティコは14日(現地時間)、政界関係者10人と共和党議員らの話として、上院指導部が選挙の勝敗を左右する重要課題と位置づけてきた物価安定策が、トランプ大統領のイデオロギー色の強い政策課題に埋もれてしまうことを深刻に懸念していると報じた。
対立の中心にあるのは、トランプ大統領ら強硬保守派が支持する米国有権者資格保護法(Safeguard American Voter Eligibility、SAVE法)だ。市民権の確認や顔写真付き身分証明書の提示など、投票要件を大幅に厳格化する内容で、トランプ大統領は、この法案が成立しなければ選挙での敗北は避けられないとして、圧力を強めている。
一方、ジョン・スーン共和党上院院内総務らベテラン議員は、有権者の関心は投票制度よりも経済問題に向いているとの認識を示している。
ある世論調査によると、回答者の半数以上がイランに対する軍事行動に反対しており、軍事行動への支持は40%にとどまった。また、回答者の4分の3近くは、中東情勢の悪化が石油やガス価格の上昇につながることに「非常に懸念している」または「やや懸念している」と答えた。
また、別の世論調査では、回答者の59%が、11月の選挙では投票を希望する人全員が投票できるようにすべきだと答えたのに対し、不正投票の防止を優先すべきだとの回答は41%にとどまった。ポリティコは、こうした結果について、トランプ氏による選挙制度改革の訴えが世論とややずれている実態を示していると分析した。
外部環境も厳しさを増している。米国による対イラン軍事作戦で中東情勢が緊迫し、原油価格の上昇に直結しているためだ。ポリティコは、ジョシュ・ホーリー議員ら党内の親トランプ派でさえ、エネルギー価格の上昇が選挙に及ぼす悪影響に警鐘を鳴らしており、物価高対策として目に見える措置を求める声も出ていると伝えた。
現在、共和党はメイン州とノースカロライナ州で議席維持が危ぶまれており、テキサス州でも苦戦している。一方、民主党はオハイオ州やアラスカ州にまで攻勢を広げ、共和党の地盤を脅かしている。上院の主導権を巡る本格的な争いは、今後さらに激しさを増しそうだ。
















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