ラッセル1000バリュー指数、戦争後に4.3%下落 バリュー株は成長株より底堅いものの、先行きはなお不透明 エネルギーセクターだけは例外で、今年33%上昇
今年の株式市場が混乱するなか、「最後の避難先」として浮上していたバリュー株にまで動揺が広がっている。イラン戦争の激化に加え、原油価格の急騰も重なり、悪材料として意識されているためだ。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5日(現地時間)、バリュー株の強さがイラン戦争の深刻化によって脅かされていると報じた。ラッセル1000バリュー指数は、米国とイスラエルがイランを攻撃した2月末以降、4.3%下落した。個別銘柄ではナイキが同じ期間に29%急落し、住宅建設大手レナーとサウスウエスト航空もそれぞれ約24%値を下げている。
成長株を圧倒してきたが…イラン攻撃後に上昇基調が鈍化
簿価に対して低い倍率で取引される銘柄を指すバリュー株は、今年に入って目立った強さを見せてきた。ラッセル1000バリュー指数は年初来で2.4%上昇し、同じ期間に9.1%下落したラッセル1000成長指数を、2022年以降で最大の差で上回っている。S&P500種株価指数全体が3.8%下落し、約4年ぶりの厳しい四半期となったのとは対照的だった。
上昇をけん引した銘柄も目立つ。フラッシュメモリー大手サンディスクは年初来で196%急騰し、モデルナは67%、アカディア・ヘルスケアは69%上昇した。
バリュー株が買われてきた背景には、人工知能(AI)投資バブルを巡る論争と政策期待がある。ビッグテックに数千億ドル規模の資金が流れ込む状況に対する懐疑論が強まったうえ、米国のドナルド・トランプ大統領による減税・規制緩和策や、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが景気回復を後押しするとの期待も重なった。インフォームド・モメンタムのトラビス・プレンティス最高投資責任者(CIO)は、そうした期待はいまやや棚上げされた状態にあると分析した。

エネルギーだけ上昇…原油価格は2022年以来の高水準
戦争下でも例外はある。エネルギーセクターだ。S&P500のエネルギーセクターは今年33%上昇し、11業種のなかで最高のパフォーマンスを記録している。ホルムズ海峡の封鎖を受け、原油価格が2022年のロシアによるウクライナ侵攻以降で最も高い水準まで跳ね上がった影響が大きい。
韓国市場でも、この余波は現実のものとなっている。石油・エネルギー関連株には原油高の恩恵期待が強まる半面、航空、海運、製造業など高油価の打撃を受けやすい業種への懸念は深まっている。ウォン・ドル相場の変動性も高まっており、輸入コストの上昇が企業業績を圧迫する可能性があるとの見方も出ている。
バリュー株と成長株、なお残る評価差
それでも、バリュー株は依然として成長株より割安だ。ファクトセットによると、ラッセル1000バリュー指数に連動するETFの株価収益率(PER)は、今後12か月の予想利益ベースで16倍となっている。一方、成長指数ETFは24倍に達しており、評価の差はなお大きい。
もっとも、長期的にはビッグテックが再び優位に立つとの見方も根強い。ITとコミュニケーション・サービスの今年の利益成長率はそれぞれ37%、13%と予想されるのに対し、資本財や金融は一桁成長にとどまる見通しだ。ロックフェラー・グローバル・ファミリー・オフィスのジミー・チャン最高投資責任者(CIO)は、市場があまりにも一方向に偏っていたため、その熱狂が本当に合理的だったのか疑問を抱く投資家が増え始めたと述べた。
U.S.バンク・アセット・マネジメントのテリー・サンドベン氏(シニア株式ストラテジスト)は、長期戦が景気後退につながれば、バリュー株と成長株の双方が打撃を受けると警告した。ただ、現時点では大半のエコノミストが景気後退を見込んでいない。
今週は、新たな製造業指標とインフレ指標に加え、デルタ航空とコンステレーション・ブランズを皮切りに始まる第1四半期決算が投資家の焦点となる。イラン戦争がどの局面へ進むかによって、「最後の避難先」とされたバリュー株の行方も左右されそうだ。














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