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「攻撃する→結局しない」”6度”覆された期限…米国の威嚇はどこまで本気なのか

竹内智子 アクセス  

出典:ロイター通信
出典:ロイター通信

米国のドナルド・トランプ大統領は、イランに対する軍事攻撃の警告と最後通告の期限設定を撤回し、先送りする対応をこの1か月にわたって繰り返している。21日(現地時間)にはイランとの休戦を無期限で再延長し、3月下旬以降、自ら示した期限を最大6回も覆した。最高司令官である米国大統領が発する軍事的威嚇の重みと信頼性が揺らいでいるとの指摘が広がっている。

こうした方針転換は、2週間の初回休戦が満了する21日にも鮮明だった。トランプ大統領は同日午前のCNBCのインタビューまで追加延長の可能性を否定し、爆撃の再開を見込んでいる、こちらは準備を終えており、軍は出撃の時を待っていると述べ、イランへの圧力を強めていた。前日のPBSのインタビューでも、休戦終了後の情勢を問われると、多くの爆弾が炸裂し始めるだろうと語っている。

ところが、その数時間後には一転している。トランプ大統領は自身のSNSで、パキスタン首相と陸軍参謀総長の要請を理由に挙げ、イラン側から統一した提案が示されるまで無期限で休戦を再延長すると電撃的に発表した。今にも軍事行動へ踏み切るかのような強い言葉を並べながら、最後は第三国の仲介を理由に期限を先延ばしする構図が、またも繰り返されたかたちである。

最後通告の延長と撤回は、3月以降一貫して続いてきた。3月21日、トランプ大統領は、48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければ、イランの複数の発電所を壊滅させると警告した。しかし、2日後の23日には、イランと生産的な対話を進めているとして、米国防総省に対し、発電所への攻撃を5日後へ延期するよう指示している。さらに26日には、開戦以降で最大の下げ幅となる形でニューヨーク株式市場が急落し、攻撃時期は4月6日午後8時へと改めて大きく先送りされた。

期限が近づくにつれ、威嚇の水準は再び引き上げられたものの、結論は変わらなかった。4月4日には、あらゆる地獄が彼らに降り注ぐまで48時間だと強調して緊張をあおり、翌5日には攻撃期限を4月7日午後8時へと再変更した。期限前日の6日の記者会見でも、計画はある、イランのすべての橋は翌日深夜までに破壊され、すべての発電所も爆破されて再使用できなくなると豪語していた。だが、7日当日になると攻撃命令は出されず、パキスタンの仲介を受け入れる形で2週間の休戦に入っている。さらに2週間が過ぎた21日には、今度は期限そのものを示さないまま、無期限休戦が発表された。

こうした度重なる期限変更と過激な表現の食い違いによって、米国の軍事的威嚇は交渉材料にすぎない空疎な言葉へと変質したのではないかとの批判も出ている。実際に攻撃へ踏み切れば、原油価格の急騰や国内経済への打撃が避けられないため、パキスタンなど第三国を通じた出口戦略を探る姿勢が繰り返し露呈してきたからだ。一部では、イラン指導部もトランプ大統領の強硬な発言の裏にある瀬戸際の圧力戦術の限界を見抜き、米国側の仲介案に強い姿勢で向き合っているとの見方が出ている。

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