
米国のドナルド・トランプ大統領が22日、「休戦延長」を表明してから数時間後、ホルムズ海峡を抜けようとしていた貨物船3隻が、オマーン北東沖でイラン革命防衛隊(IRGC)の攻撃を受けた。
BBCは、英国海上貿易運用機関(UKMTO)に集まった情報の分析を基に、最初の船舶がIRGCの武装ボートに襲撃されたと伝えた。
イランの最高国家安全保障委員会に近いヌールニュースは、この船舶がイラン軍の警告を無視したため、イラン側が発砲したと報じている。
さらに、2隻目は銃撃を受けた後に停止し、3隻目もホルムズ海峡を通過しようとした際に攻撃されており、IRGC系のファルス通信は、この3件の攻撃の背後にIRGCがいると伝えた。
一連の攻撃は、トランプ大統領がイランとの休戦を協議妥結まで延長すると発表した数時間後に起きた。
トランプ大統領は22日、暫定休戦の期限切れを前に、仲介役を務めるパキスタン政府の要請を受け入れ、「イラン側が統一された休戦案をまとめるまで」休戦を延長すると明らかにした。
ただ、米国によるホルムズ海峡の逆封鎖は続いており、トランプ大統領はイランがこれによって「財政的に崩壊している」と主張している。
これに対し、イラン側は米海軍による海峡封鎖を「戦争行為」だと非難している。
イラン側交渉代表を務めるイランのモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長の顧問、マフディ・モハマディ氏は、ソーシャルメディア「X」に、トランプ大統領の「休戦延長」措置について「奇襲攻撃のための時間を稼ぐ策略だ」と投稿した。
そのうえで、「トランプ大統領による継続的な包囲は爆撃と変わらず、軍事的対応で断固として対抗すべきだ」と主張し、「イランが主導権を握る時が来た」と書き込んだ。
BBCは22日、最初に攻撃を受けた船舶について、ギリシャ企業所有のエパミノンダス号で、ホルムズ海峡通過中に船舶自動識別装置(AIS)の信号を発していなかったと報じた。
この船舶の船長は、海峡通過の許可を得ていたとUKMTOと海運安全保障会社バンガードに報告したものの、IRGCの武装ボートによる攻撃を受け、操舵室には深刻な損傷が生じた。
2隻目の攻撃を受けた貨物船は、パナマ船籍のユーフォリア号とみられる。この船舶はアラブ首長国連邦(UAE)に本社を置く企業が所有しており、目的地はサウジアラビアのジッダとされる。
UKMTOは声明で、「ホルムズ海峡周辺で高水準の活動が確認されている。船舶はあらゆる不審な動きを報告してほしい」と呼びかけた。
同日攻撃を受けた3隻目は、パナマ船籍でMSC所有のコンテナ船MSCフランチェスカ号で、イラン沿岸から約6海里(約11キロ)沖で攻撃を受けた。当時は海峡を抜けてオマーン湾へ向かっていた。
海運安全保障会社バンガードはBBCに対し、「MSCフランチェスカ号はIRGCから停船を命じられ、船体と乗組員区画に被害が出たと報告された」と説明している。
米国とイランは4月8日、2週間の条件付き休戦で合意しており、その期限は22日に満了する予定だった。
当初、トランプ大統領はこの合意について、「イランがホルムズ海峡を再開放すること」を条件に成立したと説明していた。
しかし、4月13日に米国とイランの協議が決裂すると、米国はイラン産原油の輸出を止めて経済的圧力を強めるため、イランの港に出入りする船舶への海上封鎖を開始し、これまでに28隻を阻止して引き返させた。
米国防総省は21日、米インド太平洋軍が、イランのハールグ島で積み込まれた原油を洋上で積み替えたタンカー「M/Tティファニー号」をインド洋で拿捕し、臨検したと発表した。
ティファニー号は、国籍を変え続けてきた偽装船とみられる。













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