
中国の習近平国家主席が8日、北朝鮮の金正恩総書記と首脳会談を行い、中朝の戦略的協力の強化を強調した。中国が北朝鮮を「対米牽制のための戦略的パートナー」として位置づけ、朝鮮半島問題に対する影響力の拡大に乗り出したと解釈できる。
中国官営の新華社はこの日、習主席と金総書記が平壌にある錦繡山迎賓館で首脳会談を行ったと報じた。習主席の訪朝は2019年6月以来7年ぶりで、首脳会談は昨年9月、北京で行われて以来9か月ぶりだ。習主席は「新時代の中朝関係に対する最高位の設計と戦略的な指導を強化する」とし、「中朝関係が時代とともに発展し、さらなる成果を収めるよう推進することで、両国および両国人民により大きな利益をもたらし、地域のみならず世界の平和・安定・発展・繁栄のために積極的に貢献していきたい」と述べた。
習主席は会談で人的交流の拡大など、中朝関係発展のための意見を提案した。彼は「各級・各分野の党対党の友好交流をさらに拡大・活性化し、党の建設と国政運営の経験に関する交流と相互学習を深めるべきだ」とし、「外交、法執行、軍事など各分野における交流を強化するとともに、私と金総書記が達成した重要な共通認識を着実に実行し、中朝関係の発展に向けて知恵と力を結集しなければならない」と強調した。
続けて「国境通商区の全面再開と民間航空路線、国際旅客列車の運行再開を契機に人的往来を拡大し、相互訪問を実現すべきだ」と述べた。また習主席は中朝関係について「血で結ばれた中朝の伝統的な友好は、両国人民にとって共通する貴重な財産だ」と強調した。
首脳会談に先立ち、習主席はこの日公開された労働新聞の寄稿文で「平等で秩序ある世界の多極化と普遍的な恩恵をもたらす包摂的な経済のグローバル化を共に推進し、4つのグローバルイニシアチブを着実に実践に移すとともに、人類運命共同体の構築を共に推し進めていかなければならない」と述べた。これは2020年代に入って主張してきたグローバル安全保障イニシアティブ(GSI)、グローバル発展イニシアティブ(GDI)、グローバル文明イニシアティブ(GCI)、グローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)などを意味していると見られる。北朝鮮と戦略的なコミュニケーションを基に世界の多極化を共に推進し、米国の覇権に対抗する意志を示したとも解釈できる。
金総書記は「習主席が提案した人類運命共同体の構想と4つのグローバルイニシアティブは、世界の平和と発展を促進する上で深い意味を持ち、世界人民の支持と称賛を受けている」と評価した。続けて「北朝鮮は今後も一貫して一つの中国の原則を堅持し、中国が核心的利益を守るために出す政策と立場を断固として支持する」とし、「私たちは今後も変わることなく中朝関係の発展を国家にとって最も重要な第一の戦略的課題として位置付けていく」と述べた。
この日の会談では過去の主要な議題であった非核化や北米対話などの言及はなかった。一部では習主席が北朝鮮の核保有を間接的に容認するのではないかとの見方も出ている。習主席は寄稿文で「自国の実情に合った社会主義の道を進むことに対して支持してもらうことで、両国の政治的安全を確固として守らなければならない」と主張した。
韓国・北韓大学院大学のキム・ジョン教授は「習主席が言及した経済貿易・農業・建設・科学技術・保健医療などの実質的な協力はロシアが支援しにくいものだ」とし、「北朝鮮の立場では最も望んでいたものを得た」と評価した。また、龍仁大学・中国学科のパク・スンチャン教授は「習主席は長年の友好関係を誇示しながら北朝鮮に対する影響力がロシアよりも強いというメッセージをロシアに送った」と述べた。















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