トランプ大統領にブーイング、NBAファイナル会場で厳戒警備、街頭応援イベントも中止に

ドナルド・トランプ米大統領が米プロバスケットボールNBAファイナルの会場を訪れた際、観客からブーイングを浴びた。さらに、大統領警護を理由とした大規模な交通規制や警備強化により、ファンが予定していた街頭での応援イベントも中止となった。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、トランプ大統領は8日(現地時間)ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われたNBAファイナル第3戦を観戦したという。この試合はニューヨーク・ニックスにとって27年ぶりに地元で開催されたNBAファイナルだった。

試合開始前、国歌演奏中に場内の大型スクリーンにトランプ大統領の姿が映し出された。トランプ大統領が敬礼すると、観客席からはブーイングや口笛が飛んだ。ただし、国歌演奏が終わると観客はすぐに「レッツゴー・ニックス」と声を上げ、応援ムードに戻った。
トランプ大統領はこの日、ニックスのオーナーであるジェームズ・ドーラン氏のスイートルームで試合を観戦した。ダグ・バーガム内務長官やショーン・ダフィー運輸長官、孫のカイ・トランプ氏らも同席した。
27年ぶりのファイナル祭典も、厳戒警備で混乱

議論を呼んだのは競技場の外だった。
トランプ大統領の訪問に合わせ、ニューヨーク市警と大統領警護隊はマディソン・スクエア・ガーデン周辺に大規模な規制区域を設置した。
規制範囲は30番街から35番街、6番街から8番街までに及び、周辺のペン駅の利用動線にも影響が出た。
当局は午後4時以降、試合のチケット保有者やペン駅利用者、周辺勤務者など正当な理由がある人に限り規制区域への立ち入りを認めた。競技場を訪れた観客は厳格化された手荷物検査のため長蛇の列を作ったという。
また、ニックスのファンが会場外の大型スクリーンで試合を観戦する予定だった街頭応援イベントも中止となった。当局がマディソン・スクエア・ガーデン周辺での街頭応援を認めなかったため、ファンはブライアント・パークやセントラルパークのウォルマンリンク、ブルックリン・ボウルなど別の場所へ移動することになった。
周辺のスポーツバーの従業員は「空港の保安検査のような手続きが導入された」と話し、普段以上に混雑やストレスが大きくなるだろうと語った。また、トランプ大統領の車列が市内を通過した際にある市民は「誰もあなたを望んでいない」と書かれたプラカードを掲げていた。
スポーツイベントの政治利用との指摘も

トランプ大統領は2期目の政権発足後、大規模スポーツイベントへの出席を続けている。
これまでにスーパーボウルやカレッジフットボール・プレーオフ全米選手権、ライダーカップ、陸軍対海軍のアメリカンフットボール試合、UFC試合などを訪れた。
昨年、ニューヨーク・クイーンズで開催された全米オープンテニス男子シングルス決勝でも、トランプ大統領の出席に伴い警備が強化された。その際は観客の入場に時間がかかり、試合開始が約30分遅れたという。
さらにトランプ大統領は、米国建国250周年を記念し、ホワイトハウスの芝生でUFC試合を開催する構想も明らかにしている。このため、スポーツイベントを支持層の結集や政治的アピールの場として活用しているとの見方も出ている。
ニューヨーク・ニックスはこの日、1973年以来となるNBA優勝を狙っていた。ニックスは先にファイナル第1戦、第2戦でサンアントニオ・スパーズを下し、2勝0敗でシリーズをリードしていた。
しかし、27年ぶりにニューヨークで開催されたファイナルは、トランプ大統領の訪問に伴う厳戒警備や観客のブーイング、街頭応援イベント中止を巡る議論なども重なり、スポーツの祭典であると同時に政治的な注目を集める舞台ともなった。















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