暗号資産政策巡り利益相反論…トランプ氏一族に14億ドル規模の恩恵か

ドナルド・トランプ米大統領が2025年、一族の仮想資産事業を通じて14億ドル(約2,275億8,400万円)を超える収入を得たことが明らかになった。現職大統領が仮想資産規制の緩和を推進する一方で、一族の事業から巨額の利益を得ていることから、利益相反を巡る論争も激化している。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は2026年6月30日(現地時間)、米政府倫理局(OGE)に提出されたトランプ大統領の年次資産公開資料を分析し、このように報じた。
公開資料によると、トランプ大統領は自身の名を冠したミームコイン「オフィシャル・トランプ」関連企業からロイヤリティとして6億3,500万ドル(約1,032億2,600万円)を受け取った。
トランプ一族の仮想資産事業「ワールド・リバティ・フィナンシャル(WLF)」も、トークン販売収入から5億ドル(約812億8,100万円)がトランプ大統領側に配分された。トランプ大統領と3人の息子がこの事業に関与している。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、不動産やブランド使用料などを合わせると、トランプ大統領が2025年に申告した全事業収入は少なくとも22億ドル(約3,576億3,400万円)に達すると分析した。
就任直前にミームコイン発売…仮想資産が最大の収入源に

トランプ大統領は2025年1月、2期目就任を数日後に控え、自身の名前とイメージを活用したミームコインを発売した。その後、トランプ一族はWLFを中心に仮想資産事業を急拡大した。
トランプ政権も米国を「世界の仮想資産の首都」にすると掲げ、規制緩和と制度改革を推進した。その結果、仮想資産はホテルやゴルフ場、不動産、ブランド使用料などの従来事業と並び、トランプ大統領の主要な収入源として浮上した。
海外資金と米国の外交政策が複雑に絡み合う構図も論争を呼んだ。アラブ首長国連邦政府(UAE)と関連する投資会社は、トランプ大統領の就任を前にした2025年1月、WLFの持分49%を5億ドルで取得した。
倫理監視団体は、外国政府と関係のある資金が大統領一族の事業に流れ込む状況で、米国の外交・経済政策が関係国に影響を及ぼす可能性があると指摘した。大統領の発言や政策が関連トークンの価格や販売量に直接影響を与える可能性がある点も問題視された。
ビッグテックとの訴訟和解でも約140億円

トランプ大統領は2025年、大企業との和解を通じても最低8,650万ドル(約140億6,300万円)を受け取った。
Facebookの親会社Metaは2,450万ドル(約39億8,300万円)を支払った。パラマウントとディズニーもそれぞれ1,600万ドル(約26億100万円)を支払った。
資産公開資料にはAmazonやMeta、NVIDIA、Teslaなど米国の大手テクノロジー企業の株式も主要な保有資産として含まれている。ただし、申告資料では資産価値や取引額が一定の範囲で表示されるため、正確な資産規模や利益の全容を把握することは難しい。
ホワイトハウスは利益相反の疑惑を否定した。ホワイトハウスのアンナ・ケリー報道官は、トランプ大統領が政策変更を通じて米国を世界の仮想資産の中心地にしたとし、「大統領とその一族は利益相反に関与したことはなく、今後もそのようなことはない」と述べた。













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