イラン革命防衛隊、ホルムズ海峡の封鎖を警告…管理権巡り対立

ドナルド・トランプ米政権とイラン政権が、カタールのドーハでホルムズ海峡の航路管理権などを巡る間接交渉を控える中、イラン革命防衛隊(IRGC)側が、自国による単独統制が認められない場合には、ホルムズ海峡を再び封鎖する意向を示したと伝えられた。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は30日(現地時間)、複数の情報筋の話として、イランの民間指導部は凍結資産の解除を優先する一方、強硬派の軍部勢力はホルムズ海峡の統制権確保を求めていると報じた。
報道によると、IRGCは仲介国に対し、ドーハでの交渉でイランによるホルムズ海峡の単独統制権が保障されなければ、海峡を再封鎖すると伝えたという。
米国・イラン了解覚書(MOU)第5項では、イランは署名後直ちに60日間に限り、無償でペルシャ湾からオマーン湾へ、またその逆方向へ航行する商船の安全な通航を確保するため、最大限の努力を払うと規定している。イランは、この条項をホルムズ海峡の通航管理の主体は自国のみであることを意味するものと解釈している。
IRGCはまた、オマーン沿岸にあたる海峡南側の航路の利用断念も要求したという。船舶がオマーン側の航路を通航した場合には、再び軍事行動に踏み切る可能性を示唆したものだ。
これは、カタール側との交渉では凍結資産解除問題を優先的に協議するという政府側の公式方針とはやや温度差のある見解だ。イランの外務省報道官であるイスマイル・バガイ氏は30日、「(ドーハでの交渉で)凍結資産の解除およびその他必要な手続きが適切に進展することを期待する」と述べ、外交解決に含みを持たせた。
IRGCは、凍結資産解除が難航するリスクを負ってでも、ホルムズ海峡の単独統制権を最大限主張することが戦略的利益につながると判断しているようだ。
戦争を通じ、イランにとって最大の戦略的武器がホルムズ海峡を封鎖する能力であることが改めて示された。このため、自国による海峡統制権を確実なものにしなければ、将来的に米国と再び衝突した際、ホルムズ海峡封鎖による抑止力を維持できないとの論理だ。
イランが先月25日、仲介国カタール産の原油200万バレルを積載したタンカーを攻撃した事件も、軍部(IRGC)側が交渉の停滞をいとわない立場を示したものだとの見方が強まっている。
匿名の情報筋はこれについて、IRGCがホルムズ海峡の統制権を維持できないのであれば、平和交渉そのものを白紙に戻す用意があるというメッセージだと解釈した。
WSJも、IRGCは、いかなる代償を払ってでもホルムズ海峡に対する完全な統制権を維持したいと考えており、人道的目的に用途が制限された凍結資産の解除よりも、海峡の統制権確保の方を重要視していると指摘した。
また、イランの聖職者グループもIRGCの強硬路線を支持しているという。最高位聖職者らで構成される「専門家会議」は先月27日、イスラエルがレバノンへの攻撃をやめない限りホルムズ海峡の封鎖を維持すべきであり、「海峡の開放は戦略的な誤りだ」との見解を示した。
これに対し、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は、イランの最高位聖職者であるアヤトラ・シュバイリ・ザンジャニ師などを直接訪問し、凍結資産60億ドル(約9,701億4,600万円)の解除を最優先で実現することが急務であり、イランの最高指導者であるアヤトラ・モジタバ・ハメネイ師も外交的解決を承認していると説明し、説得に努めたと伝えられている。













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