
ウクライナは、米国製地対空ミサイル「パトリオット」の不足によりロシアの弾道ミサイルを迎撃できなかったとして、生産ライセンスの供与を改めて求めた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領によると、ロシアは6日の未明、キーウ大空襲にミサイル68発と攻撃ドローン(無人機)351機以上を投入したという。
ウクライナ軍は空中発射巡航ミサイル「Kh-101」31発とカリブル巡航ミサイル6発など、従来型のミサイル37発を撃墜し、シャヘドなどの攻撃ドローン326機を無力化または撃墜した。一方、短距離弾道ミサイル「イスカンデル」23発と巡航ミサイル「ツィルコン」6発は1発も撃墜できなかった。
キーウ・インディペンデントやディフェンス・エクスプレスなどによると、イスカンデルとツィルコンは極超音速ミサイルで、ウクライナはペトリオット・ミサイルに対応を依存しているという。しかし、ペトリオット・ミサイルの在庫が枯渇し、もはや対応できない状況だとゼレンスキー大統領は伝えた。
ゼレンスキー大統領は同日の映像演説で「空軍と機動打撃隊、防空部隊がカリブルは6発全てを撃墜し、Kh-101は33発中31発を撃墜した」とし、「弾道ミサイルだけ迎撃できなかったのはミサイル不足が原因だ。特にペトリオットがそうだ」と述べた。続けて「ウクライナがパトリオットのライセンス生産について米国の承認を得られれば、ウクライナの防空能力の強化につながるだけでなく、支援を必要とする友好国への供給も可能になる」と述べた。
ウクライナ空軍のユーリー・イーナット報道官も「ロシアが発射した29発の弾道ミサイルのうち、1発もウクライナ防空網が迎撃できなかった」とし、「弾道ミサイルを迎撃するには、そのための手段が必要だ。我々が切実に必要としているのは、迎撃ミサイルの継続的な供給だ」と述べた。
続けて「ロシアはウクライナだけでなく、国際社会全体がペトリオット・ミサイルの深刻な供給難に直面している点を狙っている」とし、「ウクライナは自国の防空能力を強化するために利用可能な全てのチャンネルを引き続き使用する」と述べた。
ペトリオット・ミサイルは、イラン戦争で在庫の3分の1が消費されたと集計されている。米軍が駐留するアラブ首長国連邦(UAE)などの湾岸諸国はイラン戦争期間中にペトリオット・ミサイルを1,100発以上発射したと集計されている。ペトリオットは米国の防衛産業企業であるレイセオンとロッキード・マーティンが生産している。毎月の生産可能数量は60発前後と知られている。
ウクライナのアンドリー・シビハ外相は7~8日、トルコのアンカラで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でペトリオット・ミサイルの確保がウクライナの最優先課題になると予告した。













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