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「2 km先のドローンを無力化」…7.3 kg電子戦ライフル「DroneGun Tactical」が切り開く破壊なき“アンチドローン革命”

望月博樹 アクセス  

DroneShieldのDroneGun Tacticalは、ライフル型フレームに高指向性アンテナと制御モジュールを詰め込み、通信・映像・GNSSなど複数帯域をピンポイントで遮断する携帯型電子戦兵器だ。標的ドローンはリンクを失い、制御不能に陥るか発進地点へ自動帰還、あるいはその場で垂直着陸する。機体を撃墜しないため、残骸の落下リスクがなく民間エリアでも被害を最小化できる。

射程は最長2 kmに達し、バッテリーを含む全備重量は約7.3 kg。射撃姿勢のまま標的を追尾できるフォアグリップ、肩付けバットパッド、ピカティニーレールを標準装備し、光学サイトや暗視装置を追加して夜間や悪天候でも即応できる。ロータリーダイヤル式の周波数セレクターは手袋越しでも操作でき、LEDバーは照度の高い昼間でも干渉状態を直感的に把握させる。

DroneGun Tacticalは弾頭やレーザーではなく電波だけで制圧する非破壊方式を採用するため、監視・偵察ドローンを損傷させず回収し、メモリーカードやテレメトリをフォレンジック分析に活用できる。爆発物を搭載した機体でも遠距離から安全に停止させられる点が、空港保安や要人警護、国境警備で高く評価されている。

動作温度範囲は−20 °Cから+55 °C、防塵・防水性能はIP54。モジュラー式熱交換パネルにより高温域でも連続射束を維持し、極低温下でも内部リチウムイオンセルの電圧降下を抑制する。NATO標準バッテリーパックはクイックリリース機構を備え、訓練時における半日規模の輪番運用にも耐える。充電ステーションを用いれば野外拠点でも即日再投入が可能だ。

単独運用に加え、携帯検知器RfPatrol Mk2や固定式ネットワークセンサーと連携し、即応・探知・追跡・無力化のすべてを一体化したレイヤードディフェンスを構築できる。これをパッケージ化したImmediate Response Kitは車載・艦載にも対応し、重要施設周辺に常設すれば二十四時間の防護バブルを生成する。

採用実績も拡大中だ。米国国防総省はDroneShield製品に総額3,300万ドルの契約を発注し、ベルギー連邦警察は主要空港でDroneGun Tacticalを配備した。ブラジルの複数州は刑務所上空への密輸ドローン対策として導入し、欧州国境庁や中東のエネルギー企業も試験運用を開始したと報じられている。

世界的に低空域の脅威が増す中、破壊なき無力化・長距離即応・多層統合という3要素を兼ね備えたDroneGun Tacticalは、対ドローン防衛のデファクトスタンダードへと躍り出た。各国で進む法規制整備と倫理指針の確立が後押しとなり、電子戦とドローン制御パラダイムの核心装備として存在感をさらに強める見通しだ。

望月博樹
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

コメント1

300

コメント1

  • かぼねこ

    陸自も試験購入して、評価すべきものと思う。

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