
【引用:Reddit】米航空宇宙局(NASA)が開発した次世代超音速旅客機「X-59」が28日(現地時間)、カリフォルニアの砂漠上空で初めての試験飛行に成功した。この飛行は「静かな超音速飛行」という新時代の幕開けを告げる画期的な出来事と評価されている。ロイター通信は「NASAの『X-59』試作機がカリフォルニア州パームデールの米空軍第42プラントから離陸し、約1時間飛行後、エドワーズ空軍基地近くのアームストロング飛行研究センターに着陸した」と報じた。操縦はNASAの主任試験操縦士ニルス・ラーソン氏が担当した。

【引用:フライトレーダー24】X-59はロッキード・マーティン社傘下の先進開発計画「スカンクワークス」が製作した。正式名称は「X-59・QueSST(X-59・Quiet SuperSonic Technology)」で、超音速飛行の最大の欠点とされる「ソニックブーム」問題の解決を目指して開発された。全長30m、翼幅9mの単発超音速機で、NASAとロッキード・マーティンはこの機体が音速突破時に爆音ではなく、自動車のドアを閉める程度の約75デシベルの「ドシンという音(thump)」のみを発するよう設計したと説明している。

【引用:NASA】従来の超音速機は音速突破時に発生する強烈な爆音のため、都市部上空の飛行が禁止されていた。X-59は機首の長さを全体の3分の1程度まで極端に延長し、エンジンを胴体上部に配置することで衝撃波を分散させた。操縦席は前方の窓ガラスの代わりに外部カメラと4Kディスプレイを活用する仮想視野システム(XVS・eXternal Vision System)を採用している。

【引用:Reddit】初飛行は計画通り亜音速領域で行われた。X-59は時速約370km、高度3,600mまで上昇し、安定した飛行を見せた。NASAは今後の試験で速度と高度を上げ、マッハ1.42レベルまで到達する計画だ。NASAとロッキード・マーティンは公式資料で巡航速度を時速925マイル(約1,490km)と明記している。通常、マッハ1.42は海面基準で換算すると約1,750kmに相当するが、実際の高高度飛行では1,490kmが公式数値になる。飛行高度は5万5,000フィート(約1万6,760m)に設定されている。

【引用:Space】米軍事専門メディアの「ザ・ウォー・ゾーン(TWZ)」は「今回の飛行が超音速旅客機開発の転換点」であり、「商業超音速飛行の未来がこのプログラムの成果にかかっている」と評価した。NASAは2016年にX-59プロジェクトを開始したが、技術的な課題によりスケジュールが5年近く遅延した。7月、同第42空軍基地で自走による低速地上走行試験に成功し、初飛行を控えていた。当時、NASAは「操舵とブレーキ、推進システムがすべて正常に作動した」とし、「高速走行試験を経て年内に初飛行を実施する」と述べていた。今回の飛行はその予告が実現したものである。

【引用:Reddit】宇宙科学専門メディアの「Space.com」は「X-59の成功が超音速飛行禁止規制緩和の転機をもたらした」と伝えた。米国は1973年から騒音問題で陸上超音速飛行を禁止してきた。NASAは今後、米国内の複数の地域上空を飛行し、実際の騒音データを収集する予定である。NASAはこのいわゆる「地域社会反応調査(Community Response Study)」を通じて住民の体感騒音を調査し、その結果を基に米連邦航空局(FAA)と国際民間航空機関(ICAO)に新たな騒音基準を提案する計画である。

【引用:Reddit】米国のショーン・ダフィー運輸長官兼NASA長官代行は「今回の飛行は米国航空技術の革新精神を示す歴史的成果」であり、「より速く、静かで、遠くへ飛ぶ新時代の幕開けだ」と述べた。専門家たちはX-59をコンコルド旅客機以来の超音速旅客機復活の糸口と見ている。コンコルドは1976年に初就航したが、高い運航コストと騒音問題により2003年に退役した。ザ・ウォー・ゾーンは「X-59は速度より静音性を追求している」とし、「この技術が商用化されれば、大陸間の飛行時間を半減させながら都市部上空の飛行も可能な時代が開かれるだろう」と予測した。

【引用:Space】NASAが想定するX-59の巡航速度マッハ1.42は、理論上米ニューヨークから英ロンドンまで約3時間半で到達できる速度である。現在は試作機の段階だが、技術が実証され国際規制が緩和されれば、主要都市間の超短距離・超高速航空旅行時代が開かれるかもしれない。
 
            


















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