
ドナルド・トランプ米大統領が深夜に約150件もの投稿をSNSに連投した翌日の閣議で、眠気と格闘する姿を見せ、波紋を広げている。オンライン上では活発に発信を続ける一方、公的日程では居眠りや目を閉じたままの様子をさらしており、米メディアで批判が高まっている。

「ワシントン・ポスト」によると、1日(現地時間)午後10時から深夜0時までの2時間で、トゥルース・ソーシャルに約150件の投稿やシェアを行った。一部の時間帯では1分に1件を超えるペースで投稿しており、過去のSNS活動を上回る異例の量と速さだったという。

いったん投稿が止まったように見えたものの、大統領は翌日未明に再びログインし、午前5時30分までジョージア州やテネシー州の選挙で共和党候補への支持を訴える投稿を連投した。「トゥルース・ソーシャルは最高だ。他のどんなプラットフォームも太刀打ちできない!!!」と繰り返し強調した。

深夜に暴走したトランプ大統領は、2日に開かれた閣議で眠気に耐えきれない様子だった。「ワシントン・ポスト」は「9回にわたり長時間目を閉じたり、開けようと苦労する姿を見せた」と報道した。先月6日の会議でも約20分間目を開けようと苦闘していた。

マルコ・ルビオ国務長官が発言している最中、トランプ氏は椅子にもたれかかり目を閉じていたが、突然姿勢を正しルビオ氏の方を向いたという。ハワード・ラトニック商務長官の報告時にも、目を細めたり閉じたままの様子が見られた。

「CNN」や「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」も「大統領は目を開けようと必死だったようだ」と批判した。トランプ大統領の度重なる居眠りにより、公務中の健康状態や集中力への疑念が拡大している。

政治専門メディア「アクシオス」は、短時間に膨大な投稿を投下することで支持層の注意を独占し世論を誘導する「情報飽和戦略」の可能性を指摘した。来年の中間選挙へ向け、健康不安や支持率低下を挽回する狙いとの分析もある。

投稿内容は反対派への攻撃が中心である。オバマ、バイデン、ニューサム、ウォルズ、ペロシ、コミーらを批判。またフォックスニュースや極右論客ベニー・ジョンソン氏、アレックス・ジョーンズ氏らのコンテンツを大量に共有し、支持層の結束を図ったとみられる。

米誌『ピープル』は、確認されていない情報や既に決着した論争まで無差別に共有していたと指摘した。マスク氏が「選挙不正を阻止した」とする虚偽主張、不法移民による有権者登録説、ミシェル・オバマ氏に関する陰謀論なども拡散した。

『タイムズ』誌は、深夜時間帯に集中的な投稿を繰り返す行動を「単なる広報を超えた依存的な傾向」と分析した。「日中は居眠り、夜は爆発的活動」という奇妙なパターンが続くことで、身体的・精神的状態への疑念を自ら招いていると指摘した。













コメント0