韓国女優チョン・ジヒョンが中国で突如として激しいバッシングを受けている。

事の発端は、チョン・ジヒョンとカン・ドンウォンの共演で注目を集めたディズニープラスドラマ『北極星』であった。今月10日から配信されている同作は、国連大使として国際的な名声を築いたムンジュ(チョン・ジヒョン)が、大統領候補銃撃事件の背後に潜む黒幕を追い、彼女を守る任務を負った正体不明の特殊要員サンホ(カン・ドンウォン)とともに朝鮮半島を脅かす巨大な真実に対峙する物語だ。チョン・ジヒョンはムンジュ役を演じ、カリスマあふれる演技で好評を得ていた。
しかし第4話でのムンジュのセリフが中国ネットユーザーの逆鱗に触れた。「中国はなぜ戦争を好むのでしょうか。核爆弾が国境地帯に落ちるかもしれないのに」という発言である。これに対し中国の視聴者からは「中国を侮辱した」「中国は戦争を愛さない」「我々は平和を追求する」「もし本当に中国が戦争を好むなら、あなたはここでドラマを撮ることすらできなかったはずだ」と批判が殺到した。

セリフだけでなく、撮影地に関する論争も巻き起こった。ドラマ内で「中国東北・大連」が舞台とされた場面が実際には香港で撮影されたのではないかと指摘され、「中国の都市を意図的に醜く描いた」と非難する声が上がった。
また、中国を象徴する五星の文様が描かれたカーペットを踏むシーンや、悪役が中国語で会話しネガティブなイメージを助長したシーンも物議を醸した。チョン・ジヒョンが中国古代の詩人・李白の詩句を口にする際、発音を意図的に歪めたと主張する声まで出ていると「成都日報」は報じた。

中国国内に厚いファン層を持つチョン・ジヒョンに対し失望を示す反応が相次いでいる。彼女は2014年放送のドラマ『星から来たあなた』が中国で大ヒットを記録し、現地視聴者の心をつかむとともに、多くの中国企業から広告契約を受けてきた経緯がある。その人気の大きさゆえ、反発も強まったとみられる。
中国のネットユーザーの一人は「そのセリフを言いながら何も問題を感じなかったのか。中国市場でキャリアを台無しにすることになる」と警告。他にも「これが中国を侮辱する行為でなければ、一体何なのか」と怒りを表明する声があった。
非難の矢面に立ったチョン・ジヒョンが広告モデルを務める化粧品や時計など、一部ブランドは広告を取り下げたと伝えられている。
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