
オレオレ詐欺に加担し1億ウォン(約1,061万8,529円)を超える金をだまし取った容疑で裁判にかけられた20代の俳優志望者が、国民参与裁判で懲役刑の執行猶予を言い渡された。
ソウル東部地方裁判所刑事和解15部(部長裁判官 キム・ヤンフン)は、4日、通信詐欺被害還付法違反容疑で起訴された25歳のA氏に懲役1年6ヶ月、執行猶予3年を言い渡したと5日明らかにした。
A氏は昨年7月1日から16日までのわずか15日間の間に被害者7人から合計1億1,000万ウォン(約1,168万382円)を直接受け取り、これを詐欺組織に渡した容疑をかけられている。
検察によると、A氏は「低金利の市民向けローン」と「借り換えローン」を名目に接触した被害者から現金を受け取り、これを仮想資産に変えた後、組織側の口座に送金したという。
A氏側は「正常なローン関連のアルバイトだと思って参加した」と述べ、「兵役を終え、芸能事務所に合格した俳優志望者だったが、犯罪組織の実体を全く知らなかった」と訴えた。弁護人も「オレオレ詐欺の回収役や送金役はほとんど自分がどこに関与しているのかさえ知らない」と説明し、寛大な処置を求めた。
一方、検察は「被告人が犯行構造を認識しながらも高額な利益に目がくらんで黙認した」と反論し、「これは明白な未必的故意だ」と述べた。続けて「オレオレ詐欺は市民の生活を崩壊させる社会的悪であり、被告人の役割も決して軽くない」と言い、懲役3年6ヶ月を求刑した。
A氏は最終陳述で「被害者に申し訳なく、無知のために事件に巻き込まれた自分がとても恥ずかしい」と涙ぐんだ。続けて「機会をいただければ良い俳優になるという夢を諦めずに実現したい」と述べた。
陪審員8人全員は懲役1年6ヶ月を維持するが、執行猶予が妥当だという意見を出し、裁判所はこれを受け入れた。
裁判所は「オレオレ詐欺犯罪が社会に与える悪影響は極めて深刻だが、被告人の関与の程度と反省の態度などを総合的に考慮した」として量刑理由を説明した。













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