上海交通大学の研究チームは、レジスタントスターチの摂取が腸内環境を改善し、脂肪肝を57.7%減少させるとともに体重減少を促進するとの研究結果を発表した。
19日、中国メディアの報道によると、同チームが国際学術誌『Cell Metabolism』に掲載した研究で、特殊な炭水化物であるレジスタントスターチを1日40g摂取することで、腸内の微生物環境が変化し、全身の代謝が改善されることが明らかになった。
レジスタントスターチは白米や小麦粉といった一般的な炭水化物とは異なり、小腸で吸収されて血糖値を上昇させるのではなく、大腸まで到達して腸内の有益菌の餌となり、「短鎖脂肪酸」を生成するという特徴を持つ。

研究チームが脂肪肝患者を対象に4カ月間の臨床試験を行った結果、75%の参加者の脂肪肝が平均57.7%減少した。体重も平均約3kg減少し、内臓脂肪と皮下脂肪の双方で減少が確認された。
一方で、すべての被験者が同様の効果を示したわけではない。上位25%のグループでは肝脂肪の減少率が7.06%にとどまり、個人差が見られた。
研究チームは、この差が個々の腸内環境に起因すると分析している。
「ビフィドバクテリウム・アドレセンティス」などの有益菌が豊富な場合、レジスタントスターチは効率よく分解・発酵され、代謝改善につながる。しかし、「プレボテラ」のような腸内細菌が優勢な環境では発酵が十分に進まず、そのまま排出される可能性があるという。
こうした結果から、効果的な体重管理のためには単なる食事制限よりも、腸内環境の改善が急務だという指摘が出ている。
近年は、腸壁を保護し有益菌の成長を促進する「アッカーマンシア・ムシニフィラ(Akkermansia muciniphila)」の補給が代替案としてとして注目されている。
実際、2025年9月に浙江大学医学院附属邵逸夫医院が公表した臨床研究では、肥満の被験者に12週間、アッカーマンシア菌を摂取させた結果、中性脂肪が21.05%減少し、ウエスト周囲径が平均7.3cm縮小するなど、明確な代謝改善効果が確認された。
現在、アジアの地域では成人の過体重および肥満率が急増しており、高血圧や脂肪肝といった慢性疾患のリスクが高まっている。
今回の研究は、単純なカロリー制限ではなく、腸内微生物を考慮した「精密栄養」の重要性を示すものといえる。
ただし専門家は、代謝状態には個人差が大きいため、特定成分に依存するのではなく、専門的なアドバイスに基づいたバランスの取れた食生活を併せて行うべきだと指摘している。













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