
フォルクスワーゲンが「トゥアレグ」と電気自動車「ID.5」の生産終了を正式に発表し、SUVラインナップの大幅な再編に乗り出した。
6日(現地時間)、EV専門メディア『Electrek』の報道によると、2002年に登場したトゥアレグは、ポルシェ・カイエンとプラットフォームを共有し、プレミアムSUV市場への参入を狙った戦略モデルだったが、2026年をもって生産が終了する見通しだ。ゴルフやティグアンとは異なり、後継モデルの計画は存在しないという。
ID.5も同様に生産を終える予定だ。2021年にID.4のクーペスタイルとして登場したID.5だが、販売不振が続いており、2027年からの生産終了が決定された。代わってフォルクスワーゲンは、より低価格な電気自動車「ID.2」および「ID.1」の投入によって大衆向け市場の攻略を図る。ID.2は2026年の発売が予定されており、そのSUVバージョンの展開も視野に入っている。2027年にはID.1の量産モデルも登場する見込みだ。
さらに、トゥーランの後継として「ミニバズ(Mini Buzz)」と呼ばれる電動MPVの開発も検討されている。ただし、こちらはまだ社内での議論段階にとどまっており、当面はSUVとクロスオーバーを中心とする製品戦略が優先されると見られている。
なお、フォルクスワーゲンは2025年上半期のドイツEV市場において、トップ10モデル中8台を自社車両で占めるなど存在感を示しているものの、世界市場における競争力強化に向けて、エントリークラスのEV展開を加速させている。
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