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ブラジル最高裁がフェイクニュースやヘイトメッセージを問題視し、国内での「X」のサービス停止を命じる

太恵須三郷 アクセス  

引用=AP通信

ブラジルの最高裁判所が、イーロン・マスクがオーナーを務める「X(旧Twitter)」のサービス停止を決め、当局と市民との間に軋轢が生じている。

2日(現地時間)、「AP通信」など、複数の海外メディアは、Xへの接続が停止された後のブラジル市民の反応を報じた。先月30日、ブラジル連邦最高裁判所では判事4名の全会一致でXのサービス停止が決まった。

31日からXへの接続が困難になり、仮想プライベートネットワーク「VPN」を通して、他国のIPアドレスなどを利用した迂回接続も禁止されている。

最高裁はVPNなどを使ってXにアクセスした個人や企業に対して、最高5万レアル(約127万円)の罰金が科される場合もあるとした。

サービス停止前、ブラジルはXにとって最大の市場の1つであり、利用者数は数千万人に達するといわれていた。

Xのサービス停止後、「Facebook」や「Instagram」のMeta社が提供する「Threads」やTwitter(当時)の共同創業者ジャック・ドーシーが昨年リリースした「Bluesky」に利用者が移行していると伝えられている。

社会と断絶されたと感じる者もいた。18歳のジュリアは、「メディアや新聞ではなくXを通じてニュースに接してきたが、Xがなくなったことで世界で何が起こっているのかまったく分からない」と訴えた。

Xを通じて宣伝を行ってきた多くのアーティストも、ブラジルのファンとの接点を失い、大きな被害を受けているという。

引用=AP通信

ブラジル最高裁判所とXの対立は、昨年4月から数ヶ月にわたり続いている。アレクサンドル・デ・モラエス判事は、ジャイル・ボルソナロ前大統領の政権下で、フェイクニュースやヘイトメッセージを拡散したとして非難を受けている「デジタル民兵」と呼ばれる行為を捜査する中で、アカウントの停止をXに命じた。

しかし、X側が「表現の自由」を理由に応じなかったため、最高裁は今後も応じない場合、現地の法定代理人を逮捕すると、Xに圧力をかけた。

そのため、X側は現地事務所を撤退し、サービスのみ提供する決定を下し、最高裁の決定に反意を示した。

最高裁は現地の法定代理人を選任しなければ、毎日2万レアル(約50万円)の罰金を科すという書簡を送付し、さらに、イーロン・マスクの宇宙事業会社「スペースX」の衛星インターネットサービス「スターリンク」のブラジル国内の銀行口座を凍結した。

それでもなお、Xが応じなかったため、最高裁はサービス停止命令を下した。現在までにXが滞納している罰金は47億円相当と見られている。

太恵須三郷
editor@kangnamtimes.com

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