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「利下げ急がず」パウエル議長発言で市場に動揺広がる…トランプ次期大統領の保護主義がインフレ再燃の不安要因に

川田翔平 アクセス  

引用:ロイター通信
引用:ロイター通信

アメリカのジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は4日、利下げは時間をかけて段階的に進める考えを示唆した。

FRBが今月17から18日にかけて今年最後のFOMC会合を控える中、パウエル議長は利下げを急がない姿勢を明確にした。

パウエル議長はこの日、ニューヨーク・タイムズ主催のイベントで、「アメリカ経済が9月の利下げ開始時よりも改善している」とし、「そのため利下げペースを緩めることができる」と述べた。

FRBは9月のFOMC会合で異例の0.5%ポイント利下げを行い、利下げサイクルをスタートさせた。その後、11月のFOMC会合でも0.25%ポイントの追加利下げを決定し、政策金利を4.50~4.75%に引き下げた。

金融市場はパウエル議長が利下げのペースを調整する姿勢を示したにもかかわらず、18日に0.25%ポイントの追加利下げが行われることをほぼ確定的と見ている。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループのフェドウォッチによると、金利先物の投資家はFRBが0.25%ポイントの追加利下げを行い、政策金利を4.25~4.50%に引き下げる確率を75.5%と見積もっている。

ただ、来年の見通しは以前3回の追加利下げ予想から後退し、現在は0.25%ポイントずつ2回、計0.5%ポイントの追加利下げが予想されている。

パウエル議長は、アメリカ経済が堅調なためFRBが直ちに景気刺激策を講じる必要がなくなったとし、中立金利の模索においてより慎重になれると述べた。専門家らは、経済成長を促進も抑制もしない適正な中立金利を、おおむね4%程度と見ている。

しかし、パウエル議長は自身の発言が緊縮的な金融政策への転換を示していると受け取られることを警戒した。

パウエル議長は「FRBは、労働市場が引き続き弱さを示している場合、これを支援する強いメッセージを発信することを望んでいる」と強調した。

FRBは9月から大規模な利下げに踏み切ると予想されていたが、先月5日の大統領選でドナルド・トランプ次期大統領が勝利したことで、市場の見通しが揺れている。

トランプ次期大統領は高関税政策を支持しており、2025年1月20日の就任直後に関税を引き上げると公約している。

これにより輸入物価が上昇し、インフレを加速させるとの見方が多くを占めている。

さらに、トランプ次期大統領は不法移民の大規模追放を公約に掲げており、これはアメリカの労働コストを押し上げる可能性がある。

関税引き上げと不法移民の追放を最優先政策とする姿勢は、アメリカのインフレを再び加速させるのではないかという懸念を呼んでいる。

川田翔平
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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