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北朝鮮メディア、韓国ユン大統領の非常戒厳令と反政府デモに関する報道を初めて取り上げる

川田翔平 アクセス  

引用:ニュース1
引用:ニュース1

ユン・ソンニョル大統領の非常戒厳令宣言以降、韓国に関する報道を控えていた北朝鮮メディアが、韓国メディアの報道を引用して初めてユン大統領による非常戒厳の動きを報じた。

パク・クネ前大統領の弾劾時に積極的な論評を行っていたのとは対照的だ。専門家は、体制不安を引き起こす可能性を懸念してのことだと分析している。

韓国政府によると12日、北朝鮮は3日の戒厳令発令以降、韓国関連の報道を中断していたが、前日から戒厳令だけでなく弾劾をめぐる政局や反政府デモについても報じ始めた。戒厳令発令前から北朝鮮は反政府デモを中心に一部報道を行っていた。

朝鮮中央通信と労働新聞は同日も「ユン・ソンニョルの弾劾を要求する抗議の声が連日高まっており、政治的混乱がさらに深刻化している」と報じた。ただし、現在の政局に関する疑惑や主要発言については韓国メディアの報道を引用して伝えており、独自の論評は控えている。

韓国政府は、北朝鮮が昨年から南北統一に距離を置き、今年初めから敵対的な2つの国家論を掲げて韓国を敵国と規定した影響が大きいと分析している。

統一部当局者は「各地のデモの動向や捜査の進展状況、内部告発の状況などを韓国メディアを引用して詳細に報じている」とし、「昨年4月の韓米首脳会談以降、反政府デモの動向を継続的に報じてきたが、このように韓国の内部動向を引用する形で行ってきた。2つの国家論の影響があるようだ」と述べた。

北朝鮮はパク・クネ前大統領の弾劾時には積極的に論評を出し、「青瓦台(チョンワデ、大統領府)攻撃作戦」を実施するという脅迫的な報道も行っていた。憲法裁判所の弾劾認容時には判決後わずか2時間ほどで迅速に報じ、早期大統領選挙の際には保守陣営を壊滅させるべきだとして、選挙に影響を与えようとする試みも行った。

しかし当時、国民が大統領の過ちを指摘し弾劾する様子が詳細に伝わったため、北朝鮮の住民がキム・ジョンウン政権体制に疑問を抱くようになったとされる。そのため、北朝鮮が現在やや消極的に報道し、デモを強調して「政治的不安」を強調する手法を選んだのは、体制不安を懸念しているためだと見られる。

統一研究院の先任研究委員ホン・ミン氏は「政治的混乱は韓国の異常性を示す材料に見えるが、北朝鮮住民がこれに接した際に内部の政治状況に当てはめる可能性もある」とし、「これに対して慎重に計算し、北朝鮮住民に伝えるフレームとして使う材料を取捨選択している」と分析した。

高麗(コリョ)大学統一融合研究院長のナム・ソンウク氏も「北朝鮮当局としては、この事態の意味が北朝鮮住民にどのように伝わるか、悪影響があるかもしれないと考えている」と指摘した。

川田翔平
editor@kangnamtimes.com

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