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軍事訓練と偽られ戦場へ…北朝鮮軍の死傷者3800人、ウクライナ軍が捕虜の衝撃証言を公開

川田翔平 アクセス  

引用:ウクライナ情報機関の保安局(SBU)のFacebook
引用:ウクライナ情報機関の保安局(SBU)のFacebook
引用:ゼレンスキー大統領のX(旧ツイッター)
引用:ゼレンスキー大統領のX(旧ツイッター)

12日(現地時刻)、ロシアのウクライナ侵攻に派兵された北朝鮮軍が、軍事訓練と欺かれて送り込まれ、多数の損失を出したことが明らかになった。これを受け、追加派兵や米国との交渉のため、米ドナルド・トランプ次期大統領の就任時期に合わせて、北朝鮮軍派兵を公式化する可能性があるとの見方が出ている。

韓国の国家情報院(国情院)によると、ウクライナ軍は北朝鮮軍2名を捕虜にし、尋問を進めているという。ウクライナのゼレンスキー大統領が11日(現地時間)、ロシア西部クルスク地域で北朝鮮軍を捕虜にしたと発表した直後、関連情報が公開された。

国情院はウクライナ情報機関の保安局(SBU)と協力し、捕虜となった北朝鮮軍の証言の一部を伝えた。捕虜の1人は昨年11月、訓練目的だと思いロシアに到着、1週間の訓練後に戦場へ移動したが、途中で取り残され4〜5日間飢えた末に捕まったという。

派兵された北朝鮮軍が、戦闘に参加することを知らずに送られたという疑念は、すでに昨年から提起されていた。国情院も昨年の10月、国会情報委員会の国政監査で、北朝鮮当局が動員部隊の兵士たちに口止めをしていると報告していた。今回の北朝鮮軍捕虜の証言により、派兵された部隊の多くが、欺かれてクルスク州に送られた状況がより濃厚になった。

特に注目を集めたのは、派兵された北朝鮮軍の多くがウクライナ軍との戦闘で損失を受けたと北朝鮮軍捕虜が証言したことだ。これはゼレンスキー大統領が最近主張した、北朝鮮軍の死傷者数3,800人という数字を裏付ける形となった。これまで国情院や米国など、同盟国の情報機関が公式に発表していたのは、北朝鮮軍の死者が最低100人、負傷者が1,000人というものだけだった。

派兵部隊に対する欺瞞や多数の死傷者発生の危険が知られれば、北朝鮮国内で動揺が広がる可能性がある。そのため、北朝鮮軍の損失が大きい現状では、交代のための追加派兵が行われる可能性が高い。そのため、北朝鮮とロシアが今月20日、トランプ氏の就任時期に合わせて派兵を公式化するとの見方が出ている。

韓国の梨花女子大学・北朝鮮学科パク・ウォンゴン教授は「北朝鮮軍をロシア軍に配属した形であるため、追加派兵は当初から想定されていた可能性が高い」とし、「しかし現状を北朝鮮の一般市民も知るようになっているため、最終的には派兵を公式化せざるを得なくなるだろう。その時期はトランプ氏の就任時期になる可能性がある」と予測した。

トランプ氏は選挙戦で、最優先事項としてウクライナ戦争を終結させると約束した。終戦交渉が始まる頃に北朝鮮軍派兵を公式化することで、交渉カードを増やす狙いがあるということだ。

北朝鮮軍捕虜の証言と共に注目されているのが、彼らの身柄処理問題だ。捕虜待遇に関する「ジュネーブ条約」によれば、捕虜となった北朝鮮軍を、北朝鮮とロシアのどちらの所属と認めるかで送還先が変わってくる。ロシア軍に配属された形であるため、ロシアとウクライナ間の捕虜交換交渉の対象となる可能性が高い。

しかし、北朝鮮軍が欺かれたまま派兵され、劣悪な環境で戦闘に臨んでいる状況を踏まえ、韓国政府が外交力を発揮して彼らの韓国亡命を実現すべきだとの指摘も出ている。北朝鮮とロシアが自国民であることを否定した場合、ウクライナが管轄権を持つことになるため、ウクライナ側に積極的な協力を求めるべきだという意見だ。

川田翔平
editor@kangnamtimes.com

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