暗号資産（仮想通貨・コイン）の代表格であるビットコイン（BTC）が、アメリカの消費者物価指数（CPI）発表後に急騰し、18日（日本時間）午前には一時10万5,884ドル（約1,640万円）の最高値を記録した。この価格上昇は先週比11%の伸びを示しており、大口投資家「クジラ」の活発な市場参加が主要な要因とされている。
専門家たちは、この上昇が市場に好影響をもたらす可能性を示唆する一方で、ボラティリティ拡大に警戒する声も上げている。
18日（現地時間）、仮想通貨専門メディア「ニュースBTC」によると、クリプトクアントのアナリストであるジョアン・ウェドソン氏は「ビットコインの取引所クジラ比率（Exchange Whale Ratio）が過去最高を記録した」と指摘した。
取引所クジラ比率は、大口投資家「クジラ」によるビットコイン流入取引が全取引所取引量に占める割合を示す指標だ。この指標の上昇は、主要な大口投資家が大規模な売買を準備している可能性を示唆し、市場のボラティリティを高めるリスク要因になると考えられている。
また、クリプトクアントの別のアナリストであるクリプトバイカスV2（KriptoBaykusV2）氏は「新規クジラ指標」を基に、これまで活動を見せなかった大口投資家がビットコインの買い付けを開始したと分析した。この指標は過去3年間で着実に上昇しており、新規投資家による暗号資産市場への関心が拡大していることを示している。
新規「クジラ」の増加は、強気相場の開始を示唆する兆候として解釈されることが多い。しかし一方で、、短期的な価格変動を激化させ、潜在的な下落リスクを内包する可能性も無視できない。
18日（日本時間）午後3時40分時点で、ビットコインは前日比2.2%、先週比9.61%上昇し、10万3,000ドル（約1,595万円）を記録している。
類似の事例は、2021年初頭のビットコイン強気相場で見られた。当時、機関投資家と「クジラ」による大規模な買い支えで6万9,000ドル（約1,069万円）に達したが、その後急激な調整が発生し、市場のボラティリティが最大化した。
ブルームバーグは当時の状況について、「大口投資家の活動が市場の上昇を支えたが、売りに転じた瞬間に下落が加速した」と分析している。
2020年末の強気相場においても、「クジラ」投資家の動向が市場に大きな影響を及ぼした。フォーブス（Forbes）は当時、「ビットコイン価格の上昇はクジラ投資家による大規模な資金流入によるものだったが、同時に個人投資家が市場を過熱させた」と報じている。
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