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「トランプが嫌いで行かない」世界中からの訪米拒否で米観光業界に9兆円超の赤字危機

太恵須三郷 アクセス  

引用=海外メディア「AP通信」
引用=海外メディア「AP通信」

アメリカの旅行業界は今年、640億ドル(約9兆5千億円)の赤字を記録すると予想されている。ドナルド・トランプ政権の無差別な関税攻撃と露骨な領土的野心により、世界各国からの反感が高まったことが原因と指摘された。

今月16日(現地時間)、海外メディア「ワシントン・ポスト(WP)」は旅行調査機関「トゥーリズム・エコノミクス」の分析を引用し、今年の訪米旅行客が5%減少する見込みだと報じた。同機関は当初、今年の訪米旅行客が9%増加すると予測していたが、先月のトランプ政権の政策方針を受けて推定値を下方修正した。

「米国商務省国際貿易局(ITA)」によると、アメリカを訪れる海外訪問者数は先月、前年同月比2.4%減少した。アフリカ(-9%)、アジア(-7%)、中央アメリカ(-6%)地域の減少幅が最も大きく、アメリカとの関税戦争が激化している中国からの旅行者は11%も落ち込んだ。

トランプ1期政権時代も、アメリカへの訪問者数は大幅に減少していた。トゥーリズム・エコノミクスによると、コロナ禍前から、観光の低迷によるアメリカの逸失利益は約200億ドル(約3兆円)に達していたという。当時のトランプ政権による渡航禁止や関税、移民政策に関する強硬発言により、メキシコや中国、中東からの観光客が急落した。

しかし今回は、アメリカ旅行客の相当数を占めるカナダからの旅行客が大幅に減少する見込みだとワシントン・ポストは予測している。トランプ大統領が「カナダをアメリカの51番目の州にしたい」と領土的野心をあからさまにしたため、カナダ国民の反感が広がっているからだ。これに対し、ジャスティン・トルドー元カナダ首相は「アメリカで休暇を過ごさないよう」国民に呼びかけた。その結果、カナダから陸路でアメリカを訪れた人数は先月、前月比23%減少し、航空機によるアメリカ訪問は13%落ち込んだ。海外メディア「CNBC」によると、エア・カナダも今月からフロリダ、アリゾナ、ネバダなどアメリカの都市への運航便数を削減する見通しだ。トゥーリズム・エコノミクスは、今年のカナダからアメリカへの旅行が15%減少し、33億ドル(約4900億円)の損失が生じると予測している。

昨年、アメリカを訪れた海外旅行者の3分の1以上を占めていた西ヨーロッパからの旅行客も減少する可能性が指摘されている。トランプ大統領は最近、欧州連合(EU)が米国の鉄鋼・アルミニウム関税に対抗して報復関税を課したことに対し、EU産酒類に200%の関税を課すと警告している。トゥーリズム・エコノミクスは「対欧州関税とトランプ政権のロシア接近の動きも(欧州人のアメリカ観光に)打撃を与える可能性がある」と指摘した。

太恵須三郷
editor@kangnamtimes.com

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