暗号資産ビットコイン(BTC)が、テクニカル面で反発の兆しを見せている。
短期移動平均線が長期移動平均線を上回る「ゴールデンクロス」の形成が間近に迫っており、史上最高値である10万9,114ドル(約1,570万円)の突破への期待が高まっている。

20日(日本時間)、暗号資産関連メディア「U.Today」などによると、暗号アナリストのベンジャミン・コーウェン氏は、このテクニカルシグナルが数日以内にチャートに現れる可能性が高いと分析した。過去の事例では、同様のパターンが強気相場入りの前兆となるケースが多く見られたという。
一般的にゴールデンクロスは価格の上昇の持続性を示唆するシグナルとして解釈される。特にビットコイン市場では、この指標が出現した直後に大規模な上昇相場が始まった例が多数確認されている。
コーウェン氏は「今回も同様の展開が予想される」としつつ、「短期的には市場の流動性の問題や売り圧力によって、一時的な価格調整が起こる可能性にも警戒が必要だ」と指摘した。
同日午後8時30分時点でのビットコイン価格は10万5,000ドル(約1,510万3,658円)前後で推移しており、前日比2.14%上昇している。
この日、取引中の最高値は10万6,814ドル(約1,536万4,591円)に達したが、一部の投資家が10万6,000ドル(約1,524万7,502円)付近で利益確定に動いたため、同期間に取引量は17%減少し、543億ドル(約7兆8,107億4,863万円)まで縮小した。
今後の重要な抵抗帯は10万6,000ドル~10万8,000ドル(約1,524万7,502円から1,553万5,191円)とされており、この水準を突破すれば、12万ドル(約1,726万248円)も視野に入ると見られている。
一方で、この抵抗帯で価格が跳ね返され、11万ドル(約1,582万1,894円)の突破に失敗した場合には、最近の上昇分を帳消しにし、10万ドル(約1,451万5,811円)の支持線まで下落するリスクも残されている。
市場全体の投資家心理は依然として楽観的だ。ビットコイン支持者として知られるサムソン・モウ氏は、「現在がビットコインの史上最高値シーズンだ」と強調。ただし、「価格動向は短期的な投資家心理や売り圧力の有無によって左右される」とみられる。