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2025年05月22日木曜日
ホームニュースプーチン包囲網強化!トランプ会談「成果なし」に苛立ち、EUと英国が対ロ制裁強化 米は及び腰のまま

プーチン包囲網強化!トランプ会談「成果なし」に苛立ち、EUと英国が対ロ制裁強化 米は及び腰のまま

引用:depositphotos
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欧州連合(EU)と英国が相次いでロシアに対する新たな制裁を発表した。前日の米国のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の電話会談が「成果なし」に終わった後の独自の動きだ。

ロイター通信によると、20日(現地時間)、EU27か国はベルギーのブリュッセルで開かれた外相・国防相会議で第17弾対ロシア制裁を正式に採択したとのことだ。最終案では、G7が実施中のロシア産原油輸出の制裁を回避するために使用される「影の船団」のタンカー189隻が制裁リストに追加された。これにより、制裁対象のタンカーは342隻に増加した。

ロシアの軍産複合体を直接・間接的に支援する31の法人も制裁対象となった。ロシア以外にトルコ、ベトナム、アラブ首長国連邦(UAE)、セルビアなどの第三国企業も含まれる。特に、ロシア政府に莫大なエネルギー販売収益をもたらすロシアのエネルギー企業「スルグトネフチェガス」も個別制裁リストに加えられた。

同日、英国も影の船団のタンカーとウクライナの民間地域攻撃に使用されたミサイルシステム「イスカンデル」などの武器供給網を標的とした制裁案を発表した。クレムリンの資金援助を受ける「ソーシャル・デザイン・エージェンシー」の従業員14名も制裁リストに含まれた。

今回の制裁は、トランプ大統領とプーチン大統領の電話会談が特段の成果を上げることなく終了した直後に発表された。ロイターは「欧州首脳らが最近トランプ政権に制裁強化への参加を公然と要請したが、米国が特に動きを見せない中で行われた」と分析している。

EUと英国は追加制裁の準備にも着手する方針だ。特に、ロシア産原油価格上限を現行の1バレル当たり60ドル(約8,628円)からさらに引き下げる方策をG7の枠組みで推進する構想だ。しかし、これも米国の参加が鍵になるとの指摘がある。

欧州各国はこの日も米国のロシア圧力への参加を促した。EUのカヤ・カッラス外務・安全保障政策上級代表は「ロシアが無条件停戦に同意しない場合、強力な行動があるという発表が米国でもあった」とし、「そのような発言をしたすべての当事国が強力な行動を取るのを見たい」と強調した。

ドイツのヨハン・ヴァーデフール外相も「ロシアに望むことは一つだけだ。それは無条件の即時停戦だ」と述べ、「米国の同盟国がロシアの停戦拒否を容認しないと期待している」と語った。スウェーデンのポール・ヨンソン国防相は「ロシア側が実際の交渉に関与するという真剣な意図が不足していることがかなり明白だ」とし、制裁強化の必要性を指摘した。

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