「たった一人のせいで…」5万人が「高熱・発疹・肺炎」の恐れ、米ポップスター・シャキーラのコンサートに「はしか」感染者が来場
観客5万人がウイルス感染の可能性…当局が警告

アメリカの有名ポップスターのコンサートに訪れた約5万人の観客に「感染力の強いウイルスにさらされた可能性がある」との警告が出されたことが明らかになった。コンサート会場にいたたった1人の観客が、後に感染症にかかっていたことが確認されたためである。
21日(現地時間)アメリカの「ビルボード」などによると、前日、ニュージャージー州保健当局は、15日に同州イーストラザフォードにあるメットライフ・スタジアムで開催されたポップスター・シャキーラ(48)氏のコンサートを観覧した観客に対し「はしか(麻疹)に感染した可能性がある」として、関連症状が出ていないか確認するよう呼びかけたという。
保健当局は、他州からニュージャージー州を訪れ、コンサート会場を訪れた観客のうち1人が、後にはしかと診断されたことを確認し、このような警告を発したとされている。
当局は「はしかに感染した可能性のある人には、来月6日までに症状が現れる可能性がある」とし、感染した場合は最大で20日以上の潜伏期間を経ることがあると説明した。
さらに「はしかウイルスは、感染者が咳やくしゃみをすることで空気中に容易に拡散し、感染者がその場所を離れた後でも、最大2時間は空気中に残存する可能性がある」とし「感染者の粘液や唾液に接触することでも感染する恐れがある」と注意を促した。

当局は、はしかに感染した場合、高熱や咳、鼻水、結膜炎などの症状が現れ、症状発現後の3~5日以内に発疹が出ると説明した。発疹は、頭部や顔に平らな赤い斑点として現れ、全身へと広がると付け加えた。
また、肺炎や脳炎などの深刻な合併症を引き起こす可能性があり、妊婦が感染した場合には、流産や早産、低体重児の出産につながる恐れがあると警告した。
当局は、はしかの予防接種を受けていない人や、感染歴のない人が特にリスクが高いと強調した。ニュージャージー州ではこれまでのところ追加の感染例は確認されていないが、まだ予防接種を受けていない人に対しては、予防接種を済ませ、症状の有無に注意するよう呼びかけている。
世界保健機関(WHO)によると、近年、はしかはアメリカやヨーロッパ、中東、アフリカ、東南アジアなど世界各地で流行しているという。韓国でも、3日までの18週間で累計52人の感染者が報告されており、そのうち69.2%はベトナムへの渡航歴があると確認された。
はしかは空気感染する非常に感染力の高いウイルス性呼吸器疾患で、主な症状は発熱、発疹、咳、鼻水、結膜炎などといわれている。免疫のない人が感染者と接触した場合、感染する確率は90%に達するという。