世界最大の電気自動車メーカーである中国のBYDが最大34%の値下げを発表したことを受け、BYDをはじめとする中国の電気自動車メーカーの株価が軒並み下落した。
26日の香港市場でBYDの株価は前日比8.6%安で取引を終えた。先週に史上最高値を記録したばかりだったが、わずか1週間で様相が一変した。吉利汽車（7.29%安）、理想汽車（4.93%安）、小鵬汽車（4.19%安）なども大幅に下落した。
BYDは前日、ウェイボーの公式アカウントを通じて「6月末までに22種類の電気自動車および ハイブリッド車の価格を引き下げる」と発表していた。
この大幅な値下げにより利益率が低下することが懸念され、株価が下落したとみられる。
証券アナリストらは、世界市場における中国メーカーの勢いが弱まりつつあると分析している。
ダオル証券のユ・ジウン研究員は「BYDの発表以前から、すでに中国の電気自動車メーカーの多くが20%以上の値下げを発表していた」と指摘し、「最近のBYDの値下げに追随する動きが広がり、中国自動車メーカーの収益性低下につながる可能性が高まっている」と述べた。
ユ研究員はさらに「現在、50社以上ある主要な電気自動車メーカーのうち、実際に黒字化しているのはBYD、理想汽車、長城汽車の3社にすぎない」と指摘した。そして、「中国メーカーの世界市場進出の初期段階で、その影響力の低下が現実のものとなり始めている」と分析した。