
乗客約227人を乗せてインド・デリーを出発した旅客機が、突如発生した暴風雨の乱気流に巻き込まれ、機体に大きな穴が開く事故が起きた。
26日、ザ・タイムズ・オブ・インディアやNDTVなどの報道によると、21日午後5時ごろ、デリーを出発しスリナガルへ向かっていたインディゴ航空6E-2142便が、離陸から約45分後に乱気流に遭遇した。
同機は上空で予期せぬ雹と雷雨に見舞われた。
SNSには当時の機内の様子を捉えた映像が投稿された。機体は閃光とともに激しく揺れ、機内は混乱に包まれた。乗客の悲鳴や祈りの声が響き渡っていたという。
機長は航空管制に緊急事態を宣言し、午後6時30分にスリナガル空港へ無事着陸した。
インディゴ航空は声明で、「デリー発スリナガル行きの6E2142便が飛行中に突然の雹に遭遇した」と発表し、「乗務員は規定に従い、安全にスリナガルに着陸した」と述べた。
航空会社は被害の詳細について明かしていないが、乱気流の影響で機体前部に大きな穴が開くなどの損傷が確認されたとNDTVが伝えている。
インド空港当局者は「乗員・乗客227人全員が無事」とし、「事故機は緊急修理のため運航を停止した」とコメントした。

この便には、インドの中道左派政党・全インド草の根会議派の代表団5人が搭乗していた。
代表団の一人、サガリカ・ゴセ氏は「死を目前にしたような経験だった。九死に一生を得た」と語り、「乗客たちはパニックに陥り、悲鳴を上げながら祈っていた」と当時の様子を明かした。そして「私たちを危機から救ってくれたパイロットに深く感謝している」と付け加えた。