米シンクタンク「ウクライナとの長期戦及びNATOとの戦争に備える努力」

ロシアがウクライナ戦争の長期化を覚悟し、最近ミサイルの備蓄とドローン(無人機)の大量生産に着手したとの分析が出た。
米国のシンクタンク戦争研究所(ISW)は26日(現地時間)に公開した「ロシア攻勢作戦評価」報告書で、ロシアがウクライナとの長期戦においても軍事的目標を達成する意志を示していると指摘した。
イギリスの週刊誌エコノミストによると、ロシアは現在500基の弾道ミサイルを備蓄しているという。また、ウクライナ攻撃に使用するシャヘド(Shahed)ドローンの性能を改善し、生産量を大幅に増やしている。
ロシアは人工知能(AI)とウクライナのインターネットネットワークを活用し、ウクライナの防空網を回避できるシステムを搭載するなど、シャヘドドローンを積極的に改良しているという。
現在、ロシアは1日約100機のシャヘドドローンを製造できる。これは昨年末の1日当たりの生産量の4~5倍に相当する。ウクライナの情報機関は、ロシアが1日500機まで生産を増加させる計画を立てていると見ている。
ISWは「ロシアのドローン・ミサイル生産の増強と継続的な戦力の改良は、ウクライナ戦争の長期化だけでなく、北大西洋条約機構(NATO)との戦争に備える広範な努力の一環と見られる」と分析した。
ロシアは先週末からウクライナに対して2022年の戦争勃発以来、最大規模のドローン攻撃を行っている。26日だけで355機のドローンがウクライナの首都キーウを猛攻した。
ドナルド・トランプ米大統領は、ロシアの大規模ドローン攻撃について、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「完全に狂っている」と強く非難した。