
ダチョウに似た何かが慎重に物をバスケットに移している。中国のロボットスタートアップ「逐際動力(LimX Dynamics)」が開発した二足歩行ロボット「TRON 1」だ。研究チームは応用分野を拡大するため、このロボットに新たにアーム(腕)を取り付けた。
従来は主に二足歩行、モーション制御、強化学習アルゴリズムの検証に使用されていたが、ロボットアームの追加により、産業現場での支援はもとより、室内サービス業務まで可能になった。
「TRON 1」は世界初のマルチモーダル二足歩行ロボットとして知られている。ポイントフット、ソール、ホイールの3種類の足を切り替えて使用できる点が最大の特徴だ。モードに応じて歩行が可能で、ホイールを使った高速移動や険しい地形も難なく踏破する。自律的に地形を認識し、最適な足のモードに切り替えて移動できるこのロボットの能力は、既存のロボット技術の限界を超える革新的なものとして評価されている。