
2025年春に実施された国家公務員総合職試験で、東京大学出身の合格者数が171人となり、現行制度が導入された2012年以降で最少となった。人事院が30日、合格者1793人の出身大学別集計を公表した。
東大出身者は前年より18人減少し、4年連続で過去最低を更新。2015年には全体の26%を占めていたが、今年は9.5%と初めて1割を下回った。
背景には、優秀層の民間志向があるとみられる。コンサルティング業界など高収入が見込める企業への就職が増え、公務員職の相対的な魅力が低下しているとされる。試験倍率も過去最低の6.7倍となり、2024年の7.0倍を下回った。
出身大学別の合格者数では、東大に次いで京都大学が114人、早稲田大学と北海道大学が各76人、東北大学が72人と続いた。
なお、同試験は韓国の5級国家公務員公開競争採用試験(旧・行政高等試験)に相当する。