
米国のドナルド・トランプ大統領は、ロサンゼルス(LA)で発生した不法移民の取り締まりに対する反対デモを鎮圧するために州兵を投入することについて、今後さらに多くの部隊を投入する可能性があると警告した。
トランプ大統領は8日(現地時間)、ニュージャージー州モリスタウン空港で記者団に対し、「LA地域に内乱法を適用する準備ができているか」との質問に「それは内乱の発生次第だ」と述べ、「内乱ではないが、暴力的な人々がいる。我々は彼らを見過ごさない」と語った。
米国で軍を政府の法執行に動員することは禁じられているが、内乱法は特定の条件下で大統領に国内での軍動員権限を与える。米国の進歩派からは、トランプ大統領がこの法律を根拠に不法移民の取り締まりに軍を動員する可能性を懸念する声が上がっている。
トランプ大統領は内乱の定義について「現場で何が起きているかを見ればわかる」と述べ、「昨晩のロサンゼルスでは非常に注意深く監視していた。そこには大規模な暴力行為があった」と語った。また、デモ隊が軍や警察を攻撃した場合、「彼らが唾を吐けば我々は報復する」と警告した。
前日、トランプ大統領は内乱法ではなく、米国法典第10編第12406条に基づき、通常は州知事の指示下にある州兵の指揮権を国防長官に移し、州兵2,000人をデモ地域に派遣して政府機能と資産を保護するよう指示した。海兵隊の州兵支援検討については「何が必要かを見極める。法と秩序を維持するために必要なものは何でも投入する」と述べた。
トランプ大統領は本日、米大統領の保養地であるキャンプデービッドで軍当局と会議を開く予定だ。トランプ大統領は空港で記者団に「様々な人々と非常に重要なテーマについて協議する。キャンプデービッドはおそらくどこよりもセキュリティが厳重なので、そこで行うことにした」と述べた。さらに「将軍や提督を含む多くの人々と会議を行う」と付け加えた。
米ホワイトハウスによると、JD.ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、ピート・ヘグセス国防長官がキャンプデービッドに向かう予定だ。