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2025年06月11日水曜日
ホームニュース【進撃演出?】ロシアの「ウクライナ中部戦線突破」発表にウクライナ「捏造された情報戦」と完全否定!

【進撃演出?】ロシアの「ウクライナ中部戦線突破」発表にウクライナ「捏造された情報戦」と完全否定!

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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ロシアは8日、自国陸軍がウクライナ東部ドネツク州の西部境界を越え、ウクライナ中部のドニプロペトロウシク州まで進撃したと主張した。これに対しウクライナは「ロシアの捏造された情報戦だ」とし、「戦闘は依然としてドネツク州内で行われている」と反論した。

ロシア国防省は同日、声明で「第90親衛戦車師団がドニプロペトロウシク方面に進撃した」と発表した。ドニプロペトロウシク州はウクライナの産業中心地の一つで、鉄鋼や機械工業、軍需物資の重要拠点だ。ロシアが占領中のドネツク、ザポリージャ、ヘルソンなどとも地理的に近接しており、軍事的要衝でもある。州都はドニプロだ。

プーチン大統領の側近であるメドヴェージェフ安全保障会議副議長も「我が軍がドニプロペトロウシク方面に進出した」と主張した。彼は「これは(ゼレンスキー)ウクライナ政権への警告だ」とし、「(ロシアが戦争で優勢だという)現実を否定する者たちに新たな地上の現実が突きつけられることになる」と述べた。

ロシアの主張が事実なら、2022年の全面侵攻以来初めてロシア軍がウクライナ中部内陸まで進出した事例となる。これは戦場でのロシア軍の優位性が続いていることを示すものであり、ウクライナ軍にとって戦略的打撃となり得る。ロシアは3月以降、米国の仲介でウクライナとの停戦・終戦交渉に応じているが、交渉を長引かせながら前線での攻勢を強めてきた。

一方、ウクライナはロシアの発表を即座に否定した。ウクライナ軍総参謀部は「戦闘は依然としてドネツク州内でのみ行われている」とし、「ロシア側の発表は虚偽情報であり、心理戦の一環だ」と一蹴した。ウクライナ南部防衛軍も「我々の兵士が防衛線を勇敢に守り、ロシアの進撃計画を阻止している」と主張した。ロシアが西側諸国の支援決意を弱め、世論を有利に導くために「フェイクニュース」を流しているという。

また、ロシア国防省はドネツク州以外にも、自国軍がハルキウ、スーミなどで占領地を拡大していると主張した。ロシア軍は最近、北東部ハルキウ国境地域への攻勢を強め、いわゆる「緩衝地帯」の構築を試みている。これは東部戦線での攻勢を強化するためにウクライナ軍の防衛線を分散させる戦術の一環である可能性があると分析されている。

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