7日(米国時間)、暗号資産取引所MEXCにおいて、ビットコイン(BTC)の価格が一時的に0ドル(約0円)と表示される事態が発生し、暗号資産コミュニティに波紋を広げている。

暗号資産メディア「ザ・クリプト・ベーシック」などの報道によると、これは技術的エラーによる表示上の問題であり、実際の取引には影響がなかったことが確認されたという。
前日、ビットコインは市場全体の反発を受け、10万1,000ドル(約1,463万9,505円)から10万5,000ドル(約1,521万9,287円)の範囲で安定的に取引されていた。
しかし、MEXCのトレーディングビュー(TradingView)画面上で、ビットコイン価格が突如100%下落し、0ドルと表示された。この現象は数秒間続き、その後通常の価格表示に戻った。
この事態は仮想通貨コミュニティ内で急速に拡散し、議論を呼んだ。
著名トレーダーのクリプトビースト氏(Crypto Beast)は、自身のX(旧Twitter)を通じて、70万人のフォロワーにこの現象を報告し、注目を集めた。
同氏は、このエラーによりMEXCでのロングポジションが全て清算されたと主張した。
これに対し、MEXCの開発チーム「MEXCビルダーズ(MEXC Builders)」は公式声明を発表し、釈明を行った。
声明では、「ビットコイン価格が実際に0ドルまで下落した事実はなく、ポジションの清算も発生していない」と説明した。

また、当時オンラインで広まった0ドルのローソク足チャートについては、トレーディングビュー上の表示上のエラーに過ぎず、MEXCプラットフォーム自体の価格には影響を与えなかった」と説明されている。
一方、トレーディングビュー側はこのエラーを認識し即座に修正した。現在は技術チームと共に根本原因の分析を進めている。MEXCは、類似のエラー再発防止のためシステム点検を強化する方針だ。ただし、トレーディングビューからは現時点で公式の見解は出ていない。
このような技術的エラーは今回が初めてではない。2023年12月には、バイナンス(Binance)の先物取引市場において、ビットコイン価格が4万2,000ドル(約608万6,665円)から42万ドル(約6,086万6,650円)と表示されるエラーが起きた。約3カ月前にも、同プラットフォームでビットコインが2万1,700ドル(約314万4,777円)から2,707ドル(約39万2,300円)に急落する誤表示が発生したことがある。バイナンスは両ケースにおいても、「取引に直接的な影響はなかった」と釈明している。
リップル(XRP)も同様のエラーに何度か見舞われている。昨年6月にはクラーケン(Kraken)でXRP価格が6万2,032ドル(約898万8,413円)と表示された事例があった。それに先立ち、トレーディングビューでは9,864ドル(約142万9,290円)と表示されたケースも報告されていた。