
テスラが12日から米テキサス州オースティンで自動運転車(ロボタクシー)の試験運行を開始するという報道を受け、同社の株価が5%近く急騰した。これに連動し、米国の電気自動車メーカー各社の株価も一斉に上昇した。
9日(現地時間)のニューヨーク株式市場では、テスラは4.55%、リビアンは2.86%、ルーシッドは3.72%とそれぞれ大幅に上昇した。
テスラ株は4.55%上昇し、308.58ドル(約4万4,717円)で取引を終えた。これにより同社の時価総額は9,939億ドル(約144兆266億775万円)に膨らみ、再び時価総額1兆ドル(約144兆9,106億円)突破を目指す展開となっている。
テスラ株は5日、イーロン・マスクCEOとトランプ大統領の対立が表面化したことで14%以上暴落していた。これを受け、ウォール街では少なくとも2社の投資会社がテスラの投資格付けを引き下げていた。
にもかかわらず、この日のテスラ株価が急騰したのは、12日からテキサス州オースティンでロボタクシーの試験運行が始まるというニュースが好感であったためとみられる。
テスラは当初、約20台のロボタクシーを運行する予定で、運行に大きな問題がなければ車両数を増やす計画だ。
テスラの熱心な支持者として知られる証券会社ウェドブッシュのアナリスト、ダン・アイブス氏は「ローマが一日にして成らなかったように、テスラの自動運転戦略も同様だ。完全自動運転と有料ロボタクシーの実現には多くの障害があるだろうが、最終的には成功するはずだ」と述べた。
アイブス氏は「テスラは来年、20〜25都市で車両テストを拡大し、最終的には業界最高の自動運転企業になるだろう」と付け加えた。
さらに「世界的に他に類を見ない規模と範囲を考慮すれば、テスラは自動運転市場を支配し、将来的には米国および世界の他の自動車メーカーに技術ライセンスを提供できる立場に立つだろう」との見通しを示した。
テスラ株が5%近く急騰したことを受け、他の電気自動車メーカーの株価も一斉に上昇した。リヴィアンは2.86%上昇して14.40ドル(約2,086円)、ルーシッドは3.72%上昇して2.23ドル(約323円)でそれぞれ取引を終えた。
