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金正恩の「最大の弱点」は大阪出身の実母”高容姫”…在日ルーツが示す新たな視点

荒巻俊 アクセス  

引用:ムンイェチュンチュ
引用:ムンイェチュンチュ

北朝鮮の金正恩国務委員長にとって、在日朝鮮人出身の実母である高容姫氏が「最大の弱点」だとする主張が浮上した。

五味洋治元東京新聞論説委員は、文藝春秋が20日に刊行する『高容姫・金正恩の母となった在日コリアン』でこの見解を示した。

著者は2012年に、金正男氏とのインタビューやメールを基にまとめた『父・金正日と私 金正男独占告白』を出版した北朝鮮専門ジャーナリストだ。

著者によると、高容姫氏は1952年に大阪で生まれ、市内のコリアタウンで幼少期を過ごした後、北朝鮮に渡り、金正日国防委員長との間に金正哲氏、金正恩氏、金与正氏を産んだという。

高容姫氏の異母兄へのインタビューなどを基に、著者は高容姫の父・高京澤氏が日本で少なくとも3人の女性と家庭を築き、密輸などで度々逮捕される複雑な人生を送ったため、北朝鮮に渡らざるを得なかったと述べている。

著者は、金正哲氏や金与正氏らが幼少期に撮影された家族写真などから、北朝鮮の経済状況が厳しかった時期でも、この家族が海外で豊かな生活を送っていた可能性が高いと推測している。

引用:ndtvworld
引用:ndtvworld

著者は、高容姫氏が1997年と2000年にパリで乳がん治療を受けたが、51歳で他界したと述べている。北朝鮮の権威主義体制と後継者問題などを考慮し、手術の時期を逃し、代わりに薬物治療を選択したという。

著者は関係者から高容姫の晩年の写真を入手したとし、「大きな白い帽子をかぶり、車椅子に座っている姿からは重病であることが伝わってくるが、顔立ちは現在の金正恩委員長と驚くほど似ている」と主張している。

北朝鮮では高容姫氏への言及がタブー視され、金正恩委員長が公の場で母親について語らない理由は、母親が在日朝鮮人だったからだと著者は指摘する。

さらに高容姫氏について、「北朝鮮に渡った在日朝鮮人の中で最も知られた人物だが、皮肉にも最も隠された存在でもある」と評している。

著者は「かつて高容姫氏を『朝鮮の母』として偶像化する映像が制作されたが、その映像は封印され、密かにコピーされ、地下で人々の間に出回った」とし、「日本から北朝鮮に帰国した朝鮮人は身分が低く、スパイの可能性が高いという理由で厳しい監視下に置かれた」と明かしている。

実際、北朝鮮の金剛山には高容姫氏を偶像化したとみられる「先軍朝鮮の母さま」という表現が刻まれた碑が建立されていたことが伝えられている。

日本の産経新聞が2019年12月に公開した写真によると、金剛山観光地域内の万景橋付近に設置された石碑には、赤字で「偉大な指導者金正日同志が1997年10月12日に先軍朝鮮の母さま、敬愛する最高指導者金正恩同志と共に金剛山を視察された」という文言が刻まれていた。

当時、産経新聞は建立日が記されていないこの碑に登場する「先軍朝鮮のお母様」という表現を根拠に、金正恩委員長がこの碑を通じて自身の指導者としての地位継承を強調すると同時に、体制の安定に対する自信を深め、母親の神格化に本格的に乗り出したことを示唆している可能性があると分析した。

著者は、高容姫が子どもたちに日本について話し、日本語を教えていたとし、金正恩委員長にとって日本は「千年の宿敵」ではなく「親族が住む隣国」である可能性があると主張している。

荒巻俊
editor@kangnamtimes.com

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