過体重乗客、座席不満で航空機から強制退去
窓側の座席が狭いと不満を訴えた過体重の乗客が、警察により航空機から強制的に退去させられる出来事が発生した。事件があったのはタイ・バンコクのドンムアン空港で、ライアンエアー機の出発直前に起きた。
現地時間6月26日、『デイリー・メール』は、同機に搭乗していた男乗客が「座席が狭すぎる」と主張して非常口席への変更を要求し、それが受け入れられなかったことに腹を立てて騒ぎを起こしたと報じた。騒動の影響で離陸は約1時間遅れ、最終的に空港警察が出動して男は機内から排除された。

SNSなどで拡散された映像には、男が機内通路に寝転がって抵抗し、複数の警察官が両腕を掴んで引きずり出す様子が映っていた。他の乗客たちはその様子を見て「身勝手だ」「出て行け」と声を荒げたという。目撃者によると、男は病気かと思われたが、実際はエコノミー席の狭さを理由に座席変更を求めていたとのことだった。
航空旅行と体型差別、終わらぬ論争

この騒動をきっかけに、航空業界における「体格の大きな乗客への対応」についての議論が再燃している。過去にも同様のテーマで論争が続いており、「1つの座席に収まらない場合は2席分の料金を支払うべき」「チェックイン時に体重を測定すべき」といった厳しい意見がある一方、「サイズによる追加料金は明確な差別だ」という反対意見も根強い。
アメリカのインフルエンサー、ジェイリン・チェイニー氏は「過体重を理由に航空会社から搭乗を拒否された」としてSNS上で抗議を行い、数百万回以上の再生回数を記録した。彼女は「自分の体型に合っていない座席に合わせて痩せろというのは、おかしな話だ」とし、「すべての乗客が等しく快適に移動できるような仕組みが必要だ」と訴えている。
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