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トランプがEUに「無関税市場開放」を要求、応じなければ30%関税発動へ!自動車産業に不安拡大、ポルシェ「値上げ不可避」

竹内智子 アクセス  

引用:AFP通信
引用:ABCnews

アメリカのドナルド・トランプ大統領は、来月1日から欧州連合(EU)およびメキシコからの輸入品に対し、新たに30%の関税を課すと発表し、最終交渉に向けて圧力を強めているという。

12日(現地時間)、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などによると、トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿した書簡の中で、EUに対しては貿易の、メキシコに対しては麻薬密輸対策の要求が満たされれば、関税引き下げの余地があると述べたとのこと。

この30%の関税は、従来の10%関税に代わるもので、以前EUに対して警告していた最大50%の関税よりは抑えられた水準となる。また、メキシコ製品への関税も、当初予告されていた25%から30%に引き上げられるという。

トランプ大統領は今回の関税引き上げについて「貿易赤字は米国の経済と国家安全保障に対する脅威だ」と強調した。

さらに、EUが米国製品に対し完全に無関税で市場を開放するのであれば、米国もEU製品への関税引き下げを検討すると圧力をかけた。

また、メキシコ宛ての書簡では、国境管理への協力を評価しつつも、麻薬組織の取り締まりが不十分だと批判した。

EUおよびメキシコは、いずれも米国にとって主要貿易相手国で、米通商代表部(USTR)によれば、昨年の米国・EU間の貿易総額は9,759億ドル(約143兆7,755億9,000万円)、米国・メキシコ間では8,400億ドル(約123兆7,284億2,000万円)に達したという。

ウルズラ・フォン・デア・ライエンEU委員長は「8月1日まで米国と交渉に応じる用意はある」としながらも、「必要ならば、EUの利益を守るために対抗措置(報復関税)を講じる」と述べた。

EUはすでに2,100億ユーロ(約36兆741億3,200万円)相当の米国製品に対する関税計画を承認しており、状況に応じて9,500億ユーロ(約163兆1,925億円)規模まで拡大する体制も整えているという。

EU側は、貿易交渉が難航している原因について、関税障壁ではなく米欧の経済構造の違いにあるとし、米国がサービス分野で黒字を出している点を無視していると指摘してきた。

フォン・デア・ライエン委員長は「世界経済において、EUほど開放的で公正な貿易慣行を守る地域はない」と強調している。

一方で、今回の米国による30%関税強化をめぐり、ドイツの自動車メーカー各社には不安が広がっているという。

ヤフー・ファイナンスによれば、メルセデス・ベンツとポルシェの両社が売上の約25%を米国市場に依存しているため、大きな影響が懸念されているとのこと。

トランプ大統領は今年4月、すべての輸入自動車に対して2%の関税を課すと発表している。

メルセデス・ベンツはアメリカ・アラバマ州に大型工場を構えており、影響を緩和できる見通しだという。一方、ポルシェはドイツなどEU域内で全量を生産しているため、関税による価格上昇の負担を消費者に転嫁せざるを得ないと、オリバー・ブルーメCEOは明かしている。

今回の関税引き上げの背景には、米国の赤字貿易を削減しようとするトランプ政権の方針があるとされている。

竹内智子
editor@kangnamtimes.com

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