
ジェフ・ベゾスが創業した「アマゾン」が、衛星インターネット事業の競合であるイーロン・マスクCEO率いる宇宙企業「スペースX」のロケットを利用し、衛星インターネットを追加打ち上げする。
15日(現地時間)、米経済メディアCNBCなどによると、アマゾンは16日の午前2時18分((米東部時間)、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍施設から衛星インターネットサービス「プロジェクト・カイパー」用の24基の衛星を追加打ち上げる予定だという。今回の打ち上げは、4月と6月にそれぞれ27基を打ち上げた後の3回目となる。特筆すべきは、今回の24基の衛星が競合企業スペースXのファルコン9・ロケットで打ち上げられることだ。
CNBCによると、カイパー衛星の打ち上げは最大83回予定されており、そのうち3回がスペースXと契約済みだという。スペースXのロケットを利用する背景には、来年7月までに約1,600基の衛星を軌道に乗せる必要があるためとみられる。
アマゾンは2019年からプロジェクト・カイパーを開始し、3,000基以上の衛星で構成される独自のブロードバンドインターネットサービスの構築を目指している。米連邦通信委員会(FCC)の規定により、来年7月までにその半数となる約1,600基の衛星を軌道に投入しなければならない。
アマゾンは2023年10月に2基の試験衛星を打ち上げてテストを完了し、翌年に初の実用衛星を打ち上げる予定だったが、度重なる延期を経て今年4月にようやく実現した。
一方、スペースXの衛星サービス事業「スターリンク」は、現在約8,000基の低軌道衛星を打ち上げ、世界で約500万人の顧客を獲得している。アマゾンの今回の3回目の衛星打ち上げが予定通り進めば、同社の軌道上の衛星数は計78基に達する。
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