
イスラエル軍は21日(現地時間)の午前、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の拠点であるホデイダ港を空爆した。特筆すべきは、今回の空爆で過去とは異なり戦闘機などではなく、無人機(ドローン)のみが使用されたことだ。
イスラエル軍は声明で「ホデイダ港にあるフーシ派の軍事施設を攻撃し、解体した」と発表した。標的には港湾インフラ再建に使用された工兵車両、燃料タンク、イスラエル軍に対する軍事活動に使用された海軍艦艇、近海の船舶などが含まれていたという。
イスラエル軍は「この港はイラン政権から武器を受け取るために使用され、フーシ派はこれをイスラエルとその同盟国に対するテロに利用していた」と主張した。さらに「フーシ派はこの海域(紅海)を武力行使の目的で悪用し、通航船舶や世界の海上貿易に対してテロ行為を行ってきた」とし、「イスラエル軍はフーシ派によるイスラエル市民への攻撃の繰り返しに断固として対応する」と強調した。
タイムズ・オブ・イスラエルなどによると、イスラエル軍の関係者は今回の空爆で戦闘機ではなくドローンのみを使用したと述べたという。イスラエルはこれまで自国から約1,800km離れたイエメンを空爆する際、戦闘機や空中給油機、偵察機を同時に投入していたが、ドローンだけで攻撃を行ったのは今回が初めてだという。
イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は声明で「イエメンの運命はテヘラン(イランの首都)と同じになるだろう」とし、「イスラエルにミサイルを発射すれば、フーシ派は高い代償を払うことになる。我々はイスラエル防衛のためにいつでもどこでも行動を続ける」と警告した。
一方、フーシ派による紅海での船舶攻撃の継続により、紅海に面するイスラエル唯一の港であるエイラート港が閉港の危機に直面している。紅海でのフーシ派による西側商船への攻撃により、同港に寄港する船舶数が90%以上減少した。さらに、フーシ派がエイラート港への直接攻撃も繰り返し試みているためだ。これを受け、エイラート港当局はイスラエル政府に対し、追加の財政支援がなければ港を閉鎖せざるを得ない可能性があると警告したと伝えられている。
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