
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は29日(現地時間)、中国の第5世代ステルス戦闘機「殲20」が対馬海峡東水道を通過したが、韓国軍と日本軍のいずれにも察知されなかった可能性があると報じた。
同紙によると、中国中央テレビ(CCTV)が27日に中国空軍戦闘機の対馬海峡東水道通過を放送し、中国空軍の第1航空旅団が「今日、彼らは先陣を切って新型戦闘機に乗り換え、バシー海峡、対馬海峡を越えて台湾周辺をパトロールしている」と述べたという。
殲20の対馬海峡東水道通過を含むCCTV放送は、CCTVの軍事チャンネルが人民解放軍創設を記念する建軍節(8月1日)を前に制作した特集番組で、中国軍で最初に創設された部隊を紹介する内容だった。CCTVの軍事チャンネルは番組の紹介文と動画を「ウェイボー」に投稿し、人民日報もこれを共有した。その中の第1航空旅団に関する部分で対馬海峡東水道が言及された。

CCTVは対馬海峡東水道の飛行時期や任務を遂行した戦闘機の機種を明示しなかったが、殲20の姿が映像全般に登場し、第1航空旅団が殲20を最初に配備された部隊の一つである点から、この任務を殲20が遂行したことはほぼ確実だと同紙は指摘した。
SCMPは、対馬海峡東水道が韓国と日本の防空識別圏(ADIZ)内にあり、米軍のTHAADミサイル(終末高高度防衛ミサイル)システムを含む米韓日のレーダー監視網が集中する水道だが、殲20の通過は韓国と日本のいずれにも報告されていないと付け加えた。
中国軍機は2016年と2017年に対馬海峡東水道上空に進入したことがある。2017年1月には、中国空軍の「H-6K」爆撃機と旧型「J-11」戦闘機が対馬海峡東水道上空を通過し、東シナ海から日本海に向かうのを緊急発進した日本軍機が確認している。
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