
サムスン電子が米国のファウンドリー(半導体製造受託)工場でアップルの次世代チップを生産する。
アップルは7日、プレスリリースを発表し、米テキサス州オースティンにあるサムスン電子の半導体工場で、サムスン電子と協力して世界初となる革新的な新チップ製造技術を開発中であることを明らかにした。さらに、この技術を米国で先行導入することで、同施設が世界中に出荷されるiPhoneを含むアップル製品の電力効率と性能を最適化するチップを供給することになると述べた。
オースティン工場は、サムスン電子が現在稼働している米国唯一の半導体生産拠点であり、主に14nmプロセスを基盤にした各種製品が生産されている。アップルが現地調達戦略の一環としてサムスン電子を選択したとの分析がなされている。
業界内では、このチップがiPhoneなどに搭載されるイメージセンサー(CIS)であると見られている。キウム証券のパク・ユアク研究員は先月の報告書で、「来年のアップルiPhone18向けイメージセンサー(CIS)の量産開始や、テスラなど新規取引先の確保を通じて、サムスン電子の半導体部門は営業損失を縮小していく見込みだ」と分析した。
サムスン電子のイメージセンサー・ブランド「ISOCELL(アイソセル)」は、システムLSI事業部が設計を担当し、ファウンドリー部門がオースティン工場で製造する予定である。サムスン電子は自社のスマートフォンおよび中国のXiaomi(シャオミ)、Vivo(ビボ)、Motorola(モトローラ)にISOCELLセンサーを供給している。
アップルはこれまでiPhone用イメージセンサーを全量、日本のSony(ソニー)から調達してきた。昨年の実績では、ソニーがイメージセンサー市場の半分以上のシェアを占め、サムスン電子は15.4%でソニーに次ぐ2位になっている。
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