米国のドナルド・トランプ大統領と欧州首脳陣の非公開会談の様子を捉えた写真が公開され、外交的な論争を巻き起こしている。

20日(現地時間)、ホワイトハウスはワシントンで開催された多国間会議において、トランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領ら欧州首脳陣の写真を公式SNSに投稿した。
写真には、トランプ大統領が執務室の机に座り、英国のキア・スターマー首相、イタリアのジョルジャ・メローニ首相、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領、ゼレンスキー大統領、北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長らが彼を囲むように着席している様子が映されている。また、一部の首脳がトランプ大統領の発言をメモする様子も捉えられている。
この投稿には「欧州首脳陣がオーバルオフィスを訪れた歴史的な日」との説明と共に、「トランプ大統領は平和の大統領だ」とのコメントが添えられている。
問題視されているのは、席の配置である。通常、複数国の首脳が集まる際は「円卓」を用いるのが外交慣例で、いかなる一方も上座を占めることなく、対等な立場で発言権を有するためである。

しかし、今回の写真ではトランプ大統領が一人で机に着き「上座」を占める一方、欧州首脳陣は机のない椅子に並んで座っており、一方的な上下関係が演出されている。
欧州では「屈辱的だ」との批判が相次いでいる。英紙インデペンデントは「トランプ大統領が問題児を叱りつける場面のようだ」と指摘し、当惑させる「パワープレイ」だと批判している。
現地のネットユーザーからも「息が詰まるほど侮辱的な場面だ」、「なぜこんな配置を許したのか」、「EU史上最も恥ずべき瞬間の一つだ」、「米国が欧州より上位にあるという印象を与える」といった反応が寄せられている。

特に今回のシーンは、2018年の主要7か国(G7)首脳会議でドイツのアンゲラ・メルケル首相らがトランプ大統領と鋭く対峙していた姿と対照的で、さらなる注目を集めている。一部では「米国に依存せざるを得ない欧州の現実をそのまま映し出した場面だ」という見方も示されている。
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