
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2日(現地時間)、中国でスロバキアやセルビアの親露派欧州首脳と会談し、彼らの「独立的な外交政策」を高く評価した。
ロシアの『タス通信』や『RIAノーボスチ通信』によると、プーチン大統領は同日、北京でスロバキアのロベルト・フィツォ首相、セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領とそれぞれ会談した。両首脳は欧州における親露派指導者として知られており、西側諸国がボイコットを決めた3日の「抗日戦争勝利80周年記念」軍事パレードに出席するため北京を訪れていた。
両首脳は5月9日にモスクワで行われたロシアの「戦勝80周年記念」パレードにも参加していた。フィツォ首相は、欧州連合(EU)および北大西洋条約機構(NATO)加盟国の首脳として唯一、この行事に参加した。プーチン大統領は、フィツォ首相が追求する「独立的な外交政策」を「非常に貴重なもの」と評価した。
欧州から対露制裁を受ける状況下にありながら、フィツォ首相はトルコストリーム・ガスパイプラインを通じ、スロバキアが受け取るロシア産天然ガスの供給量が年間40億m³に増加したと説明。「エネルギー分野でのさらなる協力を望んでいる。ロシアのガスと石油の供給に関心がある」と述べた。
また、スロバキアが1,100MW規模の新原子力発電所建設に向け、米「ウェスティングハウス・エレクトリック」と接触していることに触れ、フィツォ首相は「スロバキアが保有する全ての原子炉がロシアまたは旧ソ連製であることを考えると、この分野でロシアと米国が協力できれば喜ばしい」と強調した。
5日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談を予定しているフィツォ首相は、ロシアと欧州間の対立の仲介を試みる意向も示唆した。先月15日にアラスカで行われたプーチン大統領とドナルド・トランプ前米大統領の会談については、「大きな進展」と評価し、欧州首脳陣にプーチン大統領のメッセージを伝えてもよいか許可を求めたという。
コメント0