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「習近平は米国の犠牲を忘れた!」…トランプ氏、中国の“歴史改造”に不快感、新たな対立の兆し

望月博樹 アクセス  

引用:depositphotos

中国の習近平国家主席が3日、中国人民抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年の軍事パレードを通じて第2次世界大戦における中国共産党の役割を強調したのに対し、ドナルド・トランプ米大統領が不快感を示した。

トランプ大統領は式典同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「中国が勝利と栄光を追求する過程で多くの米国民が犠牲となった」と投稿した。「彼らの勇気と犠牲が正当に敬意を払われ、記憶されることを望む」と強調した。

引用:新華社
出典:新華社

トランプ大統領の発言は、第2次大戦中にショウカイセキ(蔣介石)率いる中華民国を支援して日本軍と戦った米義勇空軍部隊「フライング・タイガース(飛虎隊)」を念頭に置いたものとみられる。フライング・タイガースは1941~1942年、米国の参戦前に派遣され、中国上空で日本軍機と戦い防空任務に従事した。

トランプ大統領はさらに「米国は中国が外国の侵略者から自由を守るために膨大な支援を行い、血を流した。習主席はこれに応えるべきだ」と強調した。

習近平主席の歴史観

トランプ大統領の発言の背景には、今回の軍事パレードを通じて「欧州中心の第2次大戦史を書き換え、中国の存在感を高めようとする習主席の野心」がある。

中国は戦争の起点を1939年のドイツによるポーランド侵攻ではなく、1931年の満州事変や1937年の盧溝橋事件とみなしている。中国国内では「日本の侵略を端緒とする一連の戦闘が第2次大戦につながり、その勝利の中心に中国があった」とする歴史解釈が広がりつつある。

習主席は5月にモスクワで開かれたロシア戦勝記念日の軍事パレードでも「中国とロシアはそれぞれアジアとヨーロッパで主要な戦場だった。両国は日本軍国主義とドイツ・ナチズムへの抵抗の主力であり、世界反ファシズム戦争の勝利に中核的貢献を果たした」と強調している。

引用:中国CGTN放送のYouTube
引用:中国CGTN放送のYouTube

中国国内では、日本の中国侵略によって始まった一連の衝突と戦争が第二次世界大戦へとつながり、この戦争を勝利へ導いた中心に中国があったという新たな歴史解釈を強調する声が高まっている。

中国の官営メディアは、アメリカなど西側諸国中心の第二次大戦史や戦後国際秩序確立の過程において、中国共産党軍と中国の役割をより大きく位置づけるべきだと主張しており、その背後には官営メディアを統制する当局の意図がある。

習主席もまた、公式の場でこの新たな歴史観をあからさまに示している。習主席は今年5月、モスクワで開かれたロシア戦勝記念日の軍事パレードを観覧した後、「中国とロシアはそれぞれアジアとヨーロッパで展開された主要な戦争の舞台だった。両国は日本の軍国主義とドイツのナチズムに抵抗する主力であり、世界反ファシスト戦争の勝利に中核的な貢献をした」と強調した。

今回の戦勝節軍事パレードは、このような新しい歴史観を通じて中国の国際的地位を一層主張するための契機として活用された。

トランプ大統領「プーチン大統領と金正恩委員長によろしく伝えてくれ」

一方、トランプ大統領は「プーチン大統領と金正恩国務委員長に私の安否を伝えてほしい」と述べ、習主席の新しい歴史観の広がりを牽制した。トランプ大統領は「中国のせいで多くの米国民が命を落とした」と強調し、中国の歴史解釈を強く批判している。

特に軍事パレード当日に自身のSNS「トゥルースソーシャル」に投稿した文章は、第二次世界大戦当時、米国が軍国主義の日本と戦っただけでなく、ショウカイセキが率いる国民党軍を支援したからこそ日本が敗北したという歴史を強調する狙いがあったと解釈されている。

米国の支援があったからこそ日本の敗戦と今日の中国が存在するにもかかわらず、習主席がこれを無視し、自国に有利な形で歴史を再解釈しようとする試みに対して不満を表明したものとみられる。

引用:タス通信
引用:タス通信

またトランプ大統領は、習主席の新たな歴史観だけでなく、中国を中心にロシア、北朝鮮、インドが加わり、反米の戦線を固めつつあることについても、不快感を隠さなかった。

トランプ大統領は2日、ホワイトハウスでの記者会見で、「北朝鮮と中国、ロシアがますます接近していることは、米国にとって脅威ではないのか」という質問を受けると、「全くそうではない」とし、「中国は米国を必要としている。私は習近平主席とも非常に良好な関係だが、中国は我々が中国を必要とする以上に、はるかに米国を必要としている」と強調した。

さらにSNSでは「あなたたちが米国に対抗する共謀をしながら、ウラジーミル・プーチン露大統領と金正恩北朝鮮国務委員長に私の最も温かい安否を伝えてほしい」と述べた。これは北朝鮮・中国・ロシアの反米連帯を牽制したものだと広く解釈されている。

現在、国際社会では、トランプ大統領が北朝鮮・中国・ロシア3カ国を「分断」しようと動き出すのかどうかに関心が集まっている。

望月博樹
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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