
メタ・プラットフォームズは新製品発表イベントで新型スマートグラスを披露したが、技術的問題により複数の試演が次々と失敗した。スマートグラス装着後、AIに韓国風ソースの作り方を尋ねたり、手首のバンドを使ってビデオ通話を試みるも、連続して失敗した。メタマーク・ザッカーバーグCEOの困惑した表情がリアルタイムで映し出された。
ザッカーバーグCEOは17日(現地時間)、米カリフォルニア州メンローパークのメタ本社で「Meta Connect 2025」を開催した。「Ray-Ban Meta(第2世代)」、「Meta Ray-Ban Display」、「Oakley Meta Vanguard」の3種類のスマートグラスを公開し、技術試演を実施した。ザッカーバーグCEOは新製品紹介の際に「我々の目標は、リアルなホログラムを通じて個人の超知能と存在感を伝える、素晴らしい眼鏡を作ることだ」と述べた。
続いて、新製品の仕様や機能が紹介された。会話相手の発言をグラスのディスプレイに字幕のように表示し、他言語をリアルタイムで翻訳する機能が特徴だ。ザッカーバーグCEOは「聴覚補助はもちろん、外国人との会話でも大きな変革をもたらす」と説明した。

しかし、主要機能の試演では連続して失敗が発生した。舞台外のキッチンセットにて、司会者がグラスを着用しAIに「ステーキサンド用の韓国風ソースの作り方」を尋ねると、AIは「醤油とゴマでソースが作れる」と回答した。その後、司会者は「まず何をすべきか」と3度尋ねたが、AIとの会話がスムーズに進まず「Wi-Fiが不安定のようだ。マーク氏に戻します」と述べ、ザッカーバーグCEOにマイクを渡した。

メタのアンドリュー・ボズワースCTOとのビデオ通話は何度試みても接続が切れたり「不在着信」になったりした。結局、ザッカーバーグCEOは「何百回も練習したのに、本番では必ずこうなる」と苦笑いを浮かべた。
一方、この日に発表された「Ray-Ban Meta(第2世代)」は、バッテリー寿命が前モデルの2倍となり、1回の充電で最大8時間使用可能になった。充電ケース使用により最大48時間の追加使用が可能で、20分の充電で50%まで回復する。
また、3KウルトラHD動画を最大60fpsで撮影可能で、今秋にはハイパーラプスおよびスローモーション撮影モードにも対応予定だ。会話中に相手の声を増幅する「会話フォーカス」機能や、新たにドイツ語・ポルトガル語に対応したリアルタイム翻訳機能を搭載した。価格は379ドル(約5万5,813円)からだ。

499ドル(約7万3,485円)の「Oakley Meta Vanguard」は、ランニングやサイクリングなどの高強度スポーツ向けに設計されている。122度広角の1,200万画素カメラと3K解像度動画撮影機能を搭載し、スローモーション、ハイパーラプス、動画安定化モードにも対応する。
Garminデバイスとの連携により、心拍数、ペース、速度などをリアルタイムで確認可能で、特定の距離や速度に達すると自動的に動画撮影を開始する機能も備える。Stravaとの連携により、運動記録を動画と共に共有可能になった。バッテリーは最大9時間使用可能で、充電ケース使用によりさらに36時間の追加使用が可能だ。来月21日に発売予定だ。
「Meta Ray-Ban Display」は、フルカラー高解像度ディスプレイを搭載したメタ初のディスプレイ型AIグラスで、必要な時だけ画面が表示され、ユーザーの周辺視野を妨げない。

付属の「Meta Neural Band」は、手首の筋電図(EMG)信号を検知し、指のわずかな動きでグラスを操作可能だ。メッセージ、ビデオ通話、リアルタイム翻訳、ナビゲーションなど多彩な機能に対応し、バッテリーは最大6時間持続する。価格はMeta Neural Band込みで799ドル(約11万7,677円)。30日から米国の一部店舗で販売開始する。
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