
イスラエル国防軍が、パレスチナ武装組織ハマスの最後の拠点とされるガザ地区北部・ガザ市の包囲を完了したと伝えられた。しかし、ハマス戦闘員との大規模な衝突や交戦は発生していない。大半が地下トンネルに退避し、勢力を結集しているためとみられる。
イスラエルの地元メディア「マアリブ」、「エルサレム・ポスト」によると、イスラエル国防軍の3個師団が23日(現地時間)、ガザ市外周および内部のシェイク・ラドワン、サブラ、テル・アル・ハワ各地区、さらには西部海岸線を制圧し、ガザ市を完全に包囲することに成功した。国防軍関係者は「ハマスは現在混乱状態にある。包囲網を形成した国防軍がどこから攻撃し、どの程度の火力を使用するかは予測できないだろう」と語り、現在ガザ地区を囲む地域に陸・海・空の火力を集中させていると説明した。
同筋は、ガザ市周辺でハマス部隊の目立った動きはなく、大規模な軍事衝突も確認されていないと伝えている。イスラエル国防軍の攻勢に即応するのではなく、まず地下トンネルに潜んで反撃の機会をうかがっているとの見方が出ている。
一方、ドナルド・トランプ米大統領は同日、ニューヨーク国連本部での国連総会演説で、西側諸国が相次いでパレスチナの国家承認に踏み切っていることについて「ハマス(パレスチナ武装組織)の蛮行に対する過大な報酬となる」と強く批判した。
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