
米航空機大手ボーイングが737MAX機の後継になる新型旅客機の開発に着手したと、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が9月30日に報じた。事情に詳しい関係者によると、ボーイングのケリー・オートバーグCEOは今年初め、英航空機エンジンメーカーであるロールス・ロイス・モーター・カーズの幹部と面会し、新型機に搭載する次世代エンジンについて協議したという。
ボーイングは後継機向けに新たなコックピット設計も進めている。ただし、開発はまだ初期段階で、計画の具体化を進めているところだとWSJは付け加えた。近年相次ぐ不祥事に見舞われたボーイングは、新型機開発よりも生産遅延している6,000機の納入や既存機種の認証取得など、事業正常化に注力してきた。
2017年に就航を開始した737MAXは、ボーイングの主力機種に成長したが、相次ぐ事故や安全性問題がボーイングを経営危機に陥れる主因になった。2018年10月には、インドネシアのライオン・エアの737MAX8が墜落し189人が死亡、2019年3月には同型機のエチオピア航空機が墜落して157人が犠牲になった。
昨年1月には、アラスカ航空の737MAX9が高度約5,000mを飛行中に窓と機体の一部が外れる事故も発生した。米連邦航空局(FAA)は、アラスカ航空機の事故が製造過程の欠陥に起因すると判明した後、ボーイングに対し737MAXの月間生産上限を38機に制限した。
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