
テスラ(TSLA.N)が第3四半期に過去最高の販売実績を記録した。
同期間の電気自動車(EV)販売台数は49.7万台で、前年同期比7%増加し、コンセンサスを上回り、四半期ベースで過去最高を更新した。
販売増加の主因は、9月30日に終了した米連邦電気自動車税額控除を前にした「駆け込み需要」と分析されている。
車種別では、モデル3/Yが48.1万台(前年同期比+9%、前期比+29%)と販売を牽引した。一方で、モデルS/Xおよびサイバートラックは計1.6万台(前年同期比-31%)と止まった。
生産面では、第3四半期の生産台数が44.7万台(前年同期比-5%、前期比-5%)と減少し、出荷台数を約5万台下回った結果、在庫が減少した。モデル別では、モデル3/Yが43.6万台(前年同期比-2%)、その他のモデルが1.1万台(前年同期比-56%)だった。
専門家は、エネルギー貯蔵システム(ESS)の設置量が12.5GWhと四半期ベースで過去最高を記録し、エネルギー部門の成長が顕著だったと分析した。
米国では税額控除終了前の駆け込み需要効果で販売が大幅に増加し、中国では改良型モデルYと6人乗りモデルY Lの販売好調により、徐々に回復傾向を示した。
欧州市場では、上半期に競争激化の中で電気自動車市場が拡大したにもかかわらず、テスラの販売は相対的に低調だった。しかし9月にはフランス、デンマーク、スペインで販売が反発し、好転の兆しが見られた。
ギガファクトリー・ベルリンは好調な販売を反映し、第3~4四半期の生産見通しを上方修正した。
専門家は「欧州での上半期の不振が解消に向かいつつあり、市場シェア防衛を超えて成長モメンタムを再び確保する好材料となる」との見方を示した。
第3四半期の業績は、インフレ削減法(IRA)による税額控除終了に伴う駆け込み需要効果で回復したが、需要の先食い現象により電気自動車産業全体の需要は鈍化する可能性があるとの見方だ。
第4四半期以降は、電気自動車の価格競争力が業績を左右する重要な変数になるとの見方だ。
専門家は、テスラがすでに今年6月から低価格電気自動車の初期生産を開始しており、下半期には量産体制を拡大する計画だ。これが需要下支えとシェア拡大に寄与するとみられる」と述べた。
また、自動運転分野でも完全自動運転(FSD)v14の発売を控えており、成長モメンタムが依然として有効だと判断している。特に、ロボタクシーサービスの拡大が予想以上に進んでいる点も注目に値すると付け加えた。
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