
ドナルド・トランプ米大統領は12日(現地時間)、イスラエル行きの大統領専用機内でロシアに対し、ウクライナ戦争を早期に終結させなければ、ウクライナに長距離トマホークミサイルを提供する可能性があると明らかにした。
ニューシスの報道によると、トランプ大統領は同乗した記者団に対し「こう伝えることもできる。『この戦争が早期に解決しなければ、ウクライナ軍にトマホークミサイルを送る』と。トマホークは非常に優れた武器で攻撃力も強い。正直なところ、ロシアはそのような状況を望まないだろう」と述べた。
トランプ大統領は続けて「ロシア側に、この戦争を早期に終結させなければ、(可能性は極めて高いが)我々はトマホークの提供を行うかもしれないし、行わないかもしれない。しかし今は、この問題に触れるのが適切だと判断している」と付け加えた。
この発言の直前、トランプ大統領は12日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と電話会談を行い、最近のロシアの攻勢と戦略兵器支援について協議したという。
一方でウクライナ側は12日、ロシア軍が冬季を前に、ウクライナのエネルギーインフラを麻痺させる攻撃を継続していると発表した。
キーウ州のミコラ・カラシュニク知事は同日、ロシア軍の空襲によりウクライナ最大の民間エネルギー企業DTEKの変電所で作業員2名が負傷したと明らかにした。
ウクライナのエネルギー省も、ドネツクやオデーサ、チェルニーヒウ地域の施設がロシア軍の攻撃を受けたことを確認した。
ゼレンスキー大統領はSNSのXを通じ「ロシアが我々の都市と地域社会を狙う空中テロを続け、エネルギーインフラへの攻撃を強化している」と述べ、過去1週間でドローン爆弾約3,100発、ミサイル92発、滑空爆弾約1,360発が発射されたと明かした。
これまでトランプ大統領は、ロシアとウクライナ間の戦争終結を推進する意向を示し、ウクライナへのトマホーク支援について「ある程度決定した」と言及していたが、具体的な内容は明らかにしていなかった。今回の専用機内での発言がその最新の言及となる。
これに対しロシアは、米国がウクライナにトマホークを供給する可能性について「極めて懸念している」と表明。クレムリン報道官のドミトリー・ペスコフ氏も、国営放送のインタビューで、トマホーク問題について「極めて懸念している」と述べた。
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