レイズ(Lay’s)、ブランド刷新発表
人工香料と着色料を全廃へ

米国のポテトチップス大手レイズ(Lay’s)は、ジャンクフードの印象を改め、健康志向ブランドへの転換を進める方針を打ち出した。
FOXビジネスとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は9日、レイズおよび親会社ペプシコ(PepsiCo)が「創業以来最大規模のブランド刷新」を実施すると報じた。
今回の変革の核心は、ナチュラル路線への転換にある。ペプシコは年内に人工香料と着色料を全廃し、一部製品でオリーブオイルやアボカドオイルを用いて脂肪含有量を抑える計画だ。
新パッケージも注目を集めている。象徴的な黄色の袋には「本物のジャガイモ、本物の味(Real Potatoes. Real Flavor)」の文言が新たに加えられ、農場と太陽光を描いたデザインで自然由来の製品であることを強調した。
ペプシコ米国食品部門のレイチェル・フェルディナンド最高経営責任者(CEO)は、消費者は味だけでなく健康的に楽しめるスナックを求めており、自社はその需要に応える段階にあると述べた。
今回の刷新は単なるマーケティング戦略にとどまらない。米国では近年、健康的な食生活への回帰運動が広がっている。
ロバート・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が主導する「アメリカを再び健康に(MAHA=Make America Healthy Again)」キャンペーンは政界で支持を得ており、米食品医薬品局(FDA)は4月、石油由来の合成着色料を段階的に廃止すると発表した。
これを受け、ゼネラル・ミルズ(General Mills)、クラフト・ハインツ(Kraft Heinz)、ネスレ(Nestlé)、ハーシー(Hershey)など主要食品メーカー各社も、「人工添加物ゼロ」方針を相次いで打ち出した。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、「米国ポテトチップス市場で首位を占めるレイズでさえ、販売不振と消費者の認識悪化に直面している」とし、「ペプシコは『健康革新』を生き残り戦略として掲げた」と分析した。
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